F1第9戦ドイツGP決勝は、マーク・ウエーバーが念願の初優勝を飾り、2位にもセバスチャン・ベッテルが入ってレッドブルが1-2フィニッシュを果たした。3位はフェリペ・マッサ(フェラーリ)が入った。トヨタはティモ・グロックが9位、ヤルノ・トゥルーリは17位、ウイリアムズの中嶋一貴は12位だった。

 決勝を迎えた現地ニュルブルクリンクの天候は雲り。気温18℃、路面温度は31℃でドライコンディション。予選のぺナルティで最後尾に回ったグロックはピットスタート。グリッドに並んだ上位陣の多くは柔らかい方のスーパーソフトタイヤを選択している。

 スタートはPPのウエーバーがやや出遅れたところをフロントロウイン側からダッシュを見せたバリチェロが1コーナーの争いを制してトップに立つ。5番手スタートのルイス・ハミルトンも抜群のダッシュで先頭争いに並びかけたが、1コーナーをオーバーランしてしまい、隊列に戻ろうとした際に右リアタイヤのパンクを喫しスローダウン。緊急ピットインを余儀なくされ最後尾へと順位を下げてしまった。
 オープニングラップを終え、先頭はバリチェロ、2番手ウエーバー、3、4番手にはKERSでいいスタートを見せたヘイキ・コバライネン(マクラーレン)とマッサが続き、ジェンソン・バトン(ブラウンGP)、ベッテル、キミ・ライコネン(フェラーリ)が続いていった。

 序盤は先頭のバリチェロをウエーバーが追う展開で2台のトップ争いが繰り広げられていく。しかし10周を過ぎたあたりでウエーバーにドライブスルーペナルティが下される。スタート時のバリチェロへの幅寄せが危険行為と判断されたためだ。15周目、そのウエーバーがペナルティを行うためにピットへ戻ってくると、同じタイミングでバリチェロが1回目のピットインを敢行。タイヤを再びスーパーソフトタイヤに履き替えて4番手でレースに復帰していった。

 ウエーバーのドライブスルー行使で優位に立ったはずのバリチェロだったが、戻った位置が燃料を多く積んだマッサの後ろだったことで、25周目のマッサのピットインまで抑え込まれてしまい、この間に大きくタイムをロスすることとなってしまった。一方ウエーバーは序盤のタイム差がきいてペナルティ行使後もトップでコースに戻り、19周目に事実上1回目のピットインを済ませると、2スティント目は固い方のミディアムタイヤを履いて戦列に復帰、前をいくバリチェロを再び追った。

 マッサのピットインによってバリチェロの前がようやくクリアとなった26周目、しかしウエーバーは5.3秒後方に迫って来ていた。その後もウエーバーはバリチェロとの差を縮めていき、一度逃しかけた初優勝のチャンスを徐々に引き寄せていく。一方追い込まれたバリチェロは32周目に2回目のピットインを行うが、その際に給油リグのトラブルで数秒をロスしてしまう。

 これにより完全にトップに立ったウエーバーは、44周目に2回目のピット作業を済ませると、2番手以下に対してもつけいる隙を与えず快調にトップを独走。そのまま60周を走りきって念願のトップチェッカーを受けた。
 チームメイトのベッテルは、序盤にマクラーレンやフェラーリといったKERSを搭載するライバルらに抑え込まれことが響いて2位止まり。それでもチームの1-2フィニッシュに大きな貢献を果たした。3位はマッサが今季初となる表彰台を獲得。バリチェロ、バトンのブラウン勢は3回のピットストップと終盤の失速もありロズベルグの後ろ、5位と6位でレースを終えることとなった。
 なお、レース中盤に一時2位を走行する活躍を見せたエイドリアン・スーティル(フォース・インディア)は1回目のピットを終えた直後の1コーナーでライコネンと接触してしまい15位でレースを終了、ポイント獲得を逃している。

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