11月7日に決勝レースが行われた、フォーミュラE第2戦プトラジャヤePrix。灼熱の中行われたレースでは、多くのマシンが熱害に苦しんだ。予選でポールポジションを獲得し、レースでも中盤まで先頭を走ったセバスチャン・ブエミ(ルノー・e.ダムス)や、予選2位だったステファン・サラザン(ベンチュリ)、好位置を走っていたチーム・アグリのアントニオ・フェリックス・ダ・コスタらも、その影響を被ったドライバーたちだ。

 モーターやギヤボックスなど、パワートレインの開発が自由化された第2シーズンのフォーミュラE。しかし、バッテリーは第1シーズンに続きワンメイクで、今季もウイリアムズ・アドバンスド・エンジニアリング製のモノが使われている。そして同社は、トラブルが相次いだのがバッテリーのせいだと批判を受けることについて、不当な評価だと主張している。

 ウイリアムズのプログラム・リーダーである、ゲーリー・エケロイドは、ステアリングに表示される『バッテリー管理システム』のエラー表示をドライバーが見たことで、バッテリーに起因する問題だったと誤認していると言う。

「ステアリングホイールに示されるエラー表示は、マシンとバッテリーを保護するためのもの。つまり、どんなエラーだったかは分からないのです。ただ、バッテリーは39℃の環境下で作動するようには設計されていません。それは、すでに我々が想定したウインドウを過ぎています。さらに、170kWの出力を引き出すために設計されたものではなく、設計出力は133kWです。その点でも、我々の想定を超えています。決して基本設計上の結果ではないのです」

 マレーシアで見られた熱の問題が、プンタ・デル・エステとブエノスアイレスでも発生すれば、チームはバッテリーの管理方法について、ウイリアムズにアドバイスを乞うことになる。しかし、ウイリアムズ側は、アドバイスは一切できないと話す。

「チームはこのプロセスから学び、各自でバッテリーについて理解する必要があると思います。我々はチームとデータの最終的な部分について、共有することができないのです。それも、マシンを走らせることの一部だと、認識しています。よくシステムを理解したチームがいれば、それは大きなアドバンテージになります。それが、彼らの間の“差”になるのです」

 とはいえ、開幕2戦でバッテリーにいくつかの問題が発生しているのも事実。例えばチーム・アグリは、ウイリアムズのスペアバッテリーが底をついていたため、欠場したトゥルーリからバッテリーを借り、なんとか出走できた。また、充電装置の暴走により、DSヴァージン・レーシングのバッテリーにも損傷が生じてしまい、チームは土曜日のレース前に、バッテリー交換を余儀なくされている。

 次のプンタ・デル・エステePrixは、南米・ウルグアイでの開催。同所も、プトラジャヤに並び、気温の上昇が懸念される。バッテリーの性能をいち早く掴み、しっかりとマネジメントできるようになるのはどのチームか? 現状では、プトラジャヤePrixを優勝したアプト・シェフラー・アウディ・スポートが、一歩抜きん出ているように見える。

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