元FIA会長マックス・モズレーは、FIAがバーレーンGPを10月に組み込み、インドGPを12月に移動させることを決めたやり方は、国際スポーツ法典(ISC)の違反にあたると主張している。
ISC第66条には、「エントリー受付期間が開始された後には、すでにエントリーを行っている全競技者の満場一致の合意を得られない限り、あるいはイベントのスチュワードが不可抗力あるいは安全性の理由で決定を下した場合でない限り、付則に修正を加えることはできない」と記されている。
モズレーはBBCラジオにおいて、FIAは全チームの同意がなければカレンダーの変更を行うことはできず、FIAの今回の行為は規則に抵触していると主張している。
FIA会長ジャン・トッドは、この決定は世界モータースポーツ評議会で全会一致の支持を得てなされたものだと主張し、その中にはF1チームの代表でフェラーリのチームプリンシパルのステファノ・ドメニカリも含まれていたと述べたと報じられている。
しかし一方で、The Telegraphは、トッドは本当に満場一致の合意が得られたかどうか100パーセントの確信は持てないと示唆したと伝えている。WMSCの挙手による投票で全会一致で可決されたかという問題に関して、トッドは「25人だったか、27人だったか、正確には言えない」と述べている。
「私はすべての人々の手が上がったのを見て、『満場一致の合意だな』と言った。私がそう言った時、誰も異議を唱えなかった。誰も『私は棄権しました』とか『私は反対票を投じました』と言った者は誰もいなかったのだ」
F1チームの組織であるフォーミュラワン・チームズ・アソシエーション(FOTA)は、FIAらに対し、バーレーンGPを10月30日に開催することを望んでいないという趣旨の書簡を送ったといわれている。