FIA会長ジャン・トッドがバーレーンの人権団体に対しバーレーンGPを予定どおり開催すると宣言した。一方トッドは今年のバーレーンGPに出席しないことが明らかになっている。
バーレーンGPは2011年には反政府デモの活発化により中止になっており、昨年は開催されたものの、グランプリ直前にフォース・インディアのメンバーが抗議団体と警官隊の衝突の場面に出くわし、チームメンバーの一部がグランプリに出席せずに帰国することを決めた。
今もバーレーンでは毎日のように小さな抗議運動が行われているとの報道もあるが、バーニー・エクレストンはグランプリは予定どおり開催すると述べている。
トッド、エクレストン、チーム、スポンサーに対し、4つのNGOが共同で手紙を送り、グランプリ開催を考え直すよう求めたとMail Onlineは伝えた。彼らは、バーレーン政府は昨年のグランプリ開催を国内が正常な状態であるという誤った情報を国外に伝えるために利用したとして、今年もバーレーンの情勢は改善しておらず、F1は昨年の過ちを繰り返してはならないと主張している。
これに対しトッドは「我々のスポーツ、そしてF1グランプリには、紛争、社会不安、緊張が人々を苦しめるような状況の中で、そういう苦しみを癒す、ポジティブな効果を発揮する力があると、我々は確信している」との返信を行ったと報じられている。
一方トッドはバーレーンGPには出席しないことが明らかになっている。FIA会長としての任期が今年秋に満了するため、再選のための準備に忙しいということだ。
ロイターによると、FIAのスポークスマンは、最初からトッドがバーレーンに行く予定はなく次にグランプリに出席するのは6月のカナダであると述べたということだ。エクレストンはバーレーンGPに今年も出席する。