FIAは、2013年からコスト抑制のための手段をF1レギュレーションに導入することを目指し、そのための投票を今月末に行うことを明らかにした。

 世界的な金融危機、特にヨーロッパの債務危機のなか、F1チームが参戦を継続できる状態を維持し、F1の安定した将来を確保するため、FIA会長ジャン・トッドはコスト上昇を抑えるための手段をとらなければならないと今週述べていた。

 これまでもチーム間でリソース削減協定(リソース・リストリクション・アグリーメント=RRA)が結ばれていたが、いくつかのチームの違反が指摘され、監視も難しい状況にある。今回、RRAと類似した内容を2013年のレギュレーションに取り入れてFIAが監視するというプランが進められている。

 15日に世界モータースポーツ評議会の会合が開催された後、FIAは以下のような声明を発表した。
「チームからの要求を受け、FIAはコスト抑制に関して彼らと活発な議論を行っている。シャシーに関する支出をさらに制限することによるテクニカルレギュレーション改正が6月30日より前にファクス投票によってWMSCに提出される。その意図は、全チームを公正かつ公平な形で選手権に参戦させることだ」

 6月30日というのは重要な日付だ。2013年のレギュレーションがチームの過半数の支持によって変更できる最後の日であり、それより後になると全会一致が必要になる。現在のところ、レッドブル・レーシングとスクーデリア・トロロッソはFIAがコスト管理に関与することに反対しているといわれている。

 FIAは、今後数週間のうちにコンコルド協定の条件において合意を成し遂げたいとも述べ、通常は来季エントリー締め切りが7月15日であるのを、9月30日に延期することを明らかにした。
「今後数週間のうちに合意を達成することを目指し、FIAと商業権所有者の間でコンコルド協定に関する建設的な議論が行われている。エントリー締め切りは9月30日に延期されることも決定した」とFIAの声明に記されている。

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