昨年まで4年間ザウバーとケータハムでF1に参戦し、数々のオーバーテイクで世界中のファンから高い支持を受けていた小林可夢偉。しかし、昨年所属していたケータハムはチームが財政破綻して、管財人のスミス&ウィリアムソンが、すでにケータハムの2014年マシンを含む重要機材をオークションに出して、事実上消滅した。

 これにともない、可夢偉はレーシングドライバーとして別のシートを探さなければならなくなり、最終的に2015年シーズンはキグナス スノコ チーム ルマン(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)からスーパーフォーミュラに参戦することが決定している。

 しかし可夢偉は2015年に向けて、フォース・インディアとテストドライバーを前提に交渉したことを昨年末のトークショーで明かしていた。レーシングドライバーとして、F1残留の道を探っていたことは間違いない。

 そんな矢先、可夢偉のマネージャーがオーストラリアGPが開催されているアルバートパーク・サーキットのパドックを訪れていた。マネージャーは「あくまでプライベートでの観戦」と多くを語らなかったが、かつて所属していたザウバーを表敬訪問するなど、パドックでF1関係者と話す姿が見られた。

 ただし現実的に今シーズンのF1シートについて考えると、かなりハードルは高い。唯一、可能性があるとすれば、すでに報道されているように、開幕戦だけしか契約していないマノー・マルシャのロベルト・メリのシートぐらいだ。だが、そのマノー・マルシャはマレーシアGP以降、チーム自体の参戦体制にクエスチョンマークがつく。

 もちろん可夢偉は今季スーパーフォーミュラに集中する姿勢を見せているが、2016年以降のF1シートを視野に入れていても不思議ではない。

 2015年のスーパーフォーミュラ開幕戦は4月18日。それまでにF1はマレーシアGPと中国GP、2回グランプリがある。可夢偉のマネージメントが再びF1のパドックを訪れることはあるのだろうか。F1から日本人ドライバーが姿を消した2015年。それでも、水面下での戦いは続いている。

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