ホンダがパートナーをウイリアムズからマクラーレンに変えた1988年。ドライバーラインアップは前年のイタリアGPで発表された。しかし、2015年から再びタッグを組むマクラーレン・ホンダは、来季ドライバーの発表をモンツァでは行わなかった。

 ベルギーGP後、マクラーレンのレーシングディレクターを務めるエリック・ブーリエが「現在フェルナンド・アロンソおよびセバスチャン・ベッテルと将来の契約について交渉中で近々回答があり、2015年のドライバーラインナップを決定できる見込みである」と語っており、その交渉が長引いている模様だ。

 この件に関して、ジェンソン・バトンのマネージャーを務めるリチャード・ゴダードを直撃すると、ゴダードも「アロンソとベッテルの回答待ち」であることを認めた。さらに、バトンが日本でレース活動するという噂について尋ねると、次のように述べた。

「ジェンソンは『レースできること』が最低条件だと言っており、もしもマクラーレンが契約延長を望まず、他のトップチームからも声がかからなかった場合は、日本でレース活動を続ける可能性がないわけではない。しかし、アロンソかベッテルがマクラーレンに来るのなら、自動的にレッドブルかフェラーリのシートが空くわけで、他のトップチームから声がかからないという状況にはならないと信じている。トップチームというのは、レッドブル、メルセデス、フェラーリ、マクラーレンの4チームだ。それ以外のチームに行くことはない。ただしジェンソンのプライオリティは、あくまでF1だということは忘れないでほしい」

 ちなみにバトンとマクラーレンとの契約は2014年まで、オプション契約は存在していないので、バトンは移籍しようと思えば自由に他チームと交渉できる。それでも「アロンソとベッテルの回答待ち」ということは、マクラーレンへの残留が第一希望だということを暗に示している。

 冒頭に触れた1987年のアラン・プロスト&アイルトン・セナの発表以外にも、2006年にミハエル・シューマッハが引退宣言してライコネンがフェラーリへ加入したのも、2009年にアロンソがフェラーリに移籍したのも、2012年にハミルトンがメルセデス入りを決めたのも、いずれも9月だった。つまり、大物が動く場合は9月に発表がある可能性が高い。このままドライバーマーケットに動きがない時は、それぞれ残留の見込みが強くなってくる。

 アロンソは、ルカ・モンテゼモロが去ったフェラーリに残るのか。ベッテルはチームメイトのダニエル・リカルドに負け続けているレッドブルに留まるのか。これから9月末までの約20日間で、どんな決定が下されるのか。タイトル争いより早く、シート争いが佳境を迎えている。

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