2016年のF1カレンダーが修正される可能性について、正式発表の前に諸説が報じられている。こういった情報は、どのようなルートで流れてくるのだろうか。
あるジャーナリストは「いくつもアンテナを張ってキャッチするんだ。FOMの輸送を担当している飛行機会社のフライトスケジュールをチェックしたり、ホテルの予約をチェックすることもある」と語る。もちろん親しいチーム代表やチームマネージャーから最新情報を流してもらうこともあるという。ただし「マレーシアGPの日程が移動する」という情報は、まったく別のルートで飛び込んできた。
「8月下旬にイギリス・シルバーストンでMotoGPが開催されたとき、そこにマレーシアGPの主催者とバーニー(エクレストン)の姿があった。ちょっと怪しいなと網をかけていたら、会談しているという情報が入った。これはマレーシアGPの日程が変更になる可能性があると直感したので、周辺を調べていったら、来季マレーシアGPがシーズン終盤へ移動する予定で動いていることがわかったんだ」
レースが開催されているサーキットに、別のグランプリ主催者が訪れているときは「何かある」可能性が高い。前戦F1イタリアGPには、日本GPを主催するモビリティランド曽田浩社長の姿があった。曽田社長は「単なるイタリアGPの視察です」と多くは語らなかったが、マレーシアGPの日程変更によって、日本GPにも何か変化があるかもしれない。
というのも既報のとおり、マレーシアGPの日程変更にともない、ベルギーGP、イタリアGP、シンガポールGPの3戦が1週間ずつ遅れる可能性がある。また、マレーシアGPがシーズン最終戦のアブダビGP前週へ移動すると、当初マレーシアGPと連戦の予定だったシンガポールGPが単独開催となり、FOM便の輸送費を単独で負担することになってしまう。
そうなると9月18日に予定されているシンガポールは、10月9日に開催予定の日本GPと協力して、ヨーロッパからの輸送費を折半したいはずだ。イタリアGPで、シンガポールGP主催者の姿を見ることはできなかったが、来季へ向けた準備は、ドライバーやチームだけでなく、各国のプロモーターたちも着々と進めている。9月25〜27日に迫っている2015年F1日本GPの現場で、来季日程について新たな発表があるかどうか注目したい。