土曜日の決勝1で9位となった伊沢拓也。8位ならリバースグリッドでPPだったが、決勝2は9番グリッドから望むこととなった。スタートでは蹴り出しが良く、前のグリッドのチームメイト、ストフェル・バンドーンにインから並びかかるも「実は一瞬、アンチストールが入ったけど、その後の加速がよかった」(伊沢)と前を奪う。

 そのまま加速もよく、1コーナーではアウトからオーバーテイクを狙うも若干膨らんでオーバーラン。それでも一気に6番手まで順位を上げた。だが、その直後の2コーナーで不運に襲われる。2コーナーの進入で左右に挟まれ、イン側のクルマから接触される。伊沢のクルマのフロントの右側のカスケードウイング(一番上のエレメント)が宙を飛んた。

「フロントウイングが飛んだと思いました。見えないので状況が分からなかったんですけど、とにかく全体的にダウンフォースがなくなってフラフラとなるし、ブレーキも効きづらくなった。特に左コーナーが曲がらなくなりました」

 一時6番手まで順位を上げながら、2コーナー以降、少しづつ順位を下げて1周目を9位で通過。その後もラップタイムは上がらす、前との差は開いていく。後ろからも1秒以内に迫られたが、それでも伊沢中盤以降は徐々にタイムを上げ始めた。

「ガソリン軽くなってタイムはよくなったかもしれない、でも、終盤になればなるほどクルマが曲がらなくなっていった」

 背後のマシンを少しずつ離して、単独走行状態に。前を走行するクルマがトラブルで離脱したこともあり、8位に上がり、そのまま危なげなくチェッカーを受けた。

「2戦連続ポイント獲得しましたけど、自分的にはこの位置でポイントを獲得しても……やっぱり予選で速くないと気持ち良くない。だからそこを早くなんとかしたいです」。伊沢の目指すところはまだまだ高い。

 連続入賞の伊沢とは対照的に、佐藤公哉は2レース目も不本意な内容となった。

「スタートは良くもなかったけど悪くもなかったです。最初の2〜3周は渋滞を避けるように走行して順位が上がりましたけど、ギヤレシオのセットを外しているような感じがしました。前のクルマがミスして、出口で合わせても2〜4速で置いて行かれる。その繰り返しでした。この週末、収穫はほとんどなかった。やはりイニシャルのセットアップを外しているところを見直さないと」

 次のシルバーストンは伊沢にとっては初めてのコースで「厳しい戦いになると思います」と予想。佐藤にとっては比較的過去、F3での成績も「そこそこいい」レースになる。中高速の多いコースだけにクルマのトータルセットアップがキモになりそうだ。

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