GP2第6戦ハンガリー決勝レース1は、路面温度47度という暑さが劇的な展開につながった。

 スタートタイヤの選択は大きくふたつに分かれ、ミディアムを選んだDAMSの2台が好加速を見せた反面、ソフトを履いた2番グリッドのストフェル・バンドーンは出遅れてラファエル・マルチェッロとアーサー・ピックに抜かれて5番手まで後退してしまった。1周目にセルジオ・カナマサスがターン8でタイヤバリアに突き刺さり、セーフティカーが出動。5周目にレースが再開されると、首位のアレックス・リンと2番手ピエール・ガスリーが後続を引き離していった。

 バンドーンはクリーンエアを求めて6周目にピットイン、早々とミディアムタイヤへ交換する。しかしピットアウト時にジュリアン・リールのマシンと交錯し、アンセーフリリーフと判断されて5秒加算のペナルティを受けてしまった。

 これを見て、カンポスなど上位のソフトタイヤ勢が続々とピットイン。10周目までにDAMSを先頭としたミディアムスタート勢と、バンドーンを先頭としたピットストップを終えた集団に分かれた。首位リン、2番手ガスリー、3番手マルチェッロ、4番手にセルゲイ・シロトキンが浮上。ジョーダン・キング、ロベルト・ヴィソユ、7番手に21番グリッドから上がってきた松下信治が続く。バンドーンは12番手、その後方にリオ・ハリアント、アレクサンダー・ロッシ、ピットインでリヤジャッキにトラブルが出てタイムロスを喫したピックと続いていた。

 しばらくは各車タイヤのマネージメントを考えて動きのない展開となったが、スタートから走り続けている松下は、すでにミディアムタイヤへの交換を済ませたバンドーンらと同じくらいのペースで周回を重ねた。

「渋滞にはまりたくなかったので意図的に前のドライバーたちと被らない戦略を選び、うまくいってくれました。スタートで3〜4台抜きましたが、前で激しいバトルをしていたので巻き込まれないように慎重にいきました。第1スティントはかなり抑えて走っていましたが、前に追いついたところで『これ以上走っても無駄だ』と判断して早めにピットインしました。それで結果的に前の2〜3台をアンダーカットできたので、すごく良い判断でしたね」

 松下は首位リンと同じ23周目にピットイン、これをきっかけに2番手ガスリーと3番手マルチェッロが翌周、4番手シロトキンと5番手キングが25周目、さらに翌周に6番手ヴィソユがピットイン。

 これでバンドーンが首位に立ち、リンはハリアントの後方3番手でコースに戻る。ロッシ、ピック、ガスリー、シロトキンと続いていたが、暑さでタイヤのデグラデーションが予想以上に進み、早めにタイヤ交換を行ったソフトスタート勢は徐々に脱落していく。フレッシュなソフトタイヤを履くリンは29周目にハリアントを難なくオーバーテイクし、33周目にはバンドーンも抜いて首位を奪回。バンドーンは翌周ハリアントにも迫られてターン2で大きくタイヤをロックさせながら、なんとか持ちこたえた。ハリアントはガスリーに抜かれて後退、ガスリーは最終ラップの1コーナーでバンドーンまで抜いていった。予選でもアタックのタイミングをずらして功を奏したDAMS勢が、レース1でも見事に戦略を当ててワンツーフィニッシュを達成した。

 後方ではシロトキンが最終周ターン13でハリアントのインに飛び込み、止まりきれずにハリアントのフロントウイングをもぎとりながらポジションを奪い、4位フィニッシュ。シロトキンは審議対象となったが、ペナルティは免れた。バンドーンは3位でゴールしたものの、5秒加算ペナルティを受けて5位に。

 全車がピットストップを終えた時点で13番手にいた松下は、デグラデーションでペースを落としたマシンを冷静に次々とパスしていき、最後は8位でフィニッシュ。入賞を果たすとともに、上位8台がリバースグリッドとなるレース2のポールポジションを獲得した。

「前のシロトキンが結構ペースが遅かったんで抜こうとトライしたんですけど、まあ8位を走っているというのもあったんで無理はしませんでした。あとはソフトでスタートして最後フラフラになっている人たちを抜いて。ヒヤッとした場面は何度かありましたけど、そんなに手こずるようなことはなかったですね。前回がノーポイントだったし、ポイントが獲れて本当に良かったです」

 ポールポジションからスタートするレース2では、優勝を狙っていく。

「表彰台はもちろん狙いますけど、やっぱり優勝が欲しいですね。何もなければ優勝できるポジションにいるわけですから。明日は優勝を狙います」

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