F1イタリアGPの併催レースとして行われたGP2シリーズ第9戦のモンツァは、レーシング・エンジニアリングのファビオ・ライマーが今季3勝目を挙げ、ドライバーズ選手権でトップに躍り出た。
2013年のシリーズも残す戦いはあと3ラウンド。注目のタイトル争いは、24ポイント差に5人がひしめく混戦模様となっているが、ここモンツァでも再びランキングが変動する波乱の展開となった。
30周で争われる土曜日のレース1は、2戦連続でポールポジションを獲得したサム・バード(ロシアン・タイム)と、同じくフロントロウに並んだライマーの2台が異なる戦略で一騎打ちのバトルを繰り広げる。
スタートでは、ミディアムタイヤのライマーがハードを装着するバードをかわしてトップに浮上するも、レースリーダーのライマーは早めの12周目にピットイン。対するバードはそこからハードタイヤの性能を活かして、ファステストラップもマークすると、36秒のギャップをもって20周目のピットストップを迎えた。
しかしバードは、ここでのピット作業でチームのミスから痛恨のタイムロスを喫し、ライマーの4秒後ろでコースに復帰することに。それでも粘るバードは終盤も前を走るライマーを懸命にプッシュし続けたが最後まで逆転につなげることはできず、ライマーが0.8秒差でトップチェッカーを受けた。
一方、ランキングリーダーでモンツァを迎えたステファノ・コレッティ(ラパックス)は、ピットレーンのスピード違反でペナルティを受けるとその後にリタイア。また、ランキング2位のフェリペ・ナスール(カーリン)も同じくリタイアを喫すると、ふたりはリバースグリッド採用のレース2でも入賞を逃すことに。これでコレッティは前戦スパに続く2戦連続のノーポイントに終わり、ナスールも4レースでわずか1ポイントと、実りのない週末となってしまった。
この結果、レース2でも6位6ポイントを獲得したライマーはトータル159ポイントとしてランキング3位から一躍トップに浮上。また、健闘をみせたバードもレース2での4位8ポイントを加算して、ライマーに6ポイント差のランキング2位につけた。
なおレース2では、エイドリアン・クワイフ-ホッブス(MPモータースポーツ)がシリーズ初優勝を手にしている。