昨年のGP2でチームタイトルを獲得したロシアン・タイムが活動休止の危機に陥っている。チームのレース運営を担っていたモトパークが、イゴール・マゼパ代表の急死を受け、チームとの関係を解消せざるを得ないと明らかにした。
ロシアン・タイムは、チーム創設者のイゴール・マゼパが2013年にi Sportのエントリーと資産を引き継ぎGP2に参戦。実質のレース運営をF3のモトパークに委託して臨んだ2013年は、いきなりチームタイトルを勝ち取り、ドライバーズ選手権でもサム・バードが最終戦までタイトル争いを繰り広げる活躍を見せた。
彼らはこの冬、バンブーのGP3チームを買収し同シリーズにも活動の場を広げていたが、今月始めに代表のマゼパが40歳の若さで急死。これを受け、モトパークを率いるティモ・ランプフケイルは、ロシアン・タイムの相続について、弁護士とアドバイザーから提案を受けたが、彼はチームの競争力がこれ以上維持できないと語った。
「彼らが考えていた条件は、もはや競争力を発揮できるものではないと我々は判断した」とランプフケイル。
「我々が参戦するすべての選手権でロシアン・タイムを常にトップチームとして確立することはイゴール・マゼパと我々の目標だった」
「昨年、初参戦のシーズンでGP2のチームタイトルを獲得し、我々はそれが可能であることを示した。これは今後も継続させていかなければならないものだった」
「だが、それはもはや可能ではなくなった。私のチームであるモトパークとロシアン・タイムとのパートナー関係は残念ながら終わることになった」
モトパークは今シーズン、ドイツF3とADACフォーミュラ・マスターズに集中することになるが、一方のロシアン・タイムは、昨年ドライバーを務めたトム・ディールマンが今シーズンも残留する見込みで、GP3でもジミー・エリクソンとすでに契約を交わしている。
現在、ロシアン・タイムの今シーズンの活動については不明な状態だが、イギリスのSky Sportはロシアン・タイムが他のチームとすでに交渉を進めており、予定通りGP2とGP3の両選手権に参戦する可能性があると報じている。