義務的なピットストップが必要ないGP2の決勝2。順位を上げるにはコース上でのオーバーテイクが必須になるが、このハンガロリンクは中低速のコーナーが続き、抜きどころが少ない。そのため、スタートの重要性が高まるが、2番手スタートのストフェル・バンドーンは好スタートを決めて、1コーナーに進入する前までに悠々とトップを奪った。

 その後方では「普通だった」という伊沢拓也が順位をキープしたまま1コーナーに入ったが、真ん中から入ったため、外、内と他車に囲まれ、1コーナー出口でイン側のマシンがリヤを滑らせて伊沢に接触。避けようとアウトにステアリングを切った伊沢が外のマシンにも接触してしまう。結果、一番の被害者は伊沢となり、フロントウイングの右側を破損。オレンジボールが提示されて伊沢はピットに入ってフロントノーズを交換し、勝負権を失ってしまう。

 上位陣では大きな順位変動はなかったものの、5番グリッドのジョリオン・パーマーのペースが良く、1周につき1台のペースで前車をかわして順位を上げていく。6周目にパーマーは3番手まで順位を上げ、その後、フェリペ・ナスールに手こずったものの10周目には接触しながらオーバーテイク。トップのバンドーンに続き、2番手で周回を重ねる。

 その後の中盤戦はどのマシンもタイヤのライフをマネジメントしながら小康状態が続いていたが、その中で24番グリッドから19番手まで順位を上げていた佐藤公哉がコースにマシンを止める。

「エンジンから火が出たのか、背中がものすごく熱くなったのでマシンを止めました」と話す佐藤。24番手から序盤にファステストラップのポイントを狙ってその時点でのファステストタイムをマークするなど、クルマは十分に速かったが「とにかく運です」と本人が話すように、この週末は接触、トラブルと運に見放される形となってしまった。

 終盤に入っても上位陣のペースは変わらず、順位も不動。バンドーン、パーマー、ナスールの順にチェッカーを受けて、この3人が表彰台を獲得した。ファイナルラップには8位を争っていたエイドリアン・クワイフ・ホッブスとトム・ディルマンが接触して2台ともストップ。さらに17位を走行していた伊沢とアルテム・マルケロフが2コーナーで絡んで伊沢はコース上もマシンを止めたものの、完走扱いの21位となった。

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