GP2モナコラウンドのレース1は、F1のセッション休息日の金曜午前に行われた。

 スタートでトップに立ったのは、リオ・ハリヤントのグリッド降格ペナルティで2番グリッドを得たミッチー・エバンス。ポールのジョリオン・パーマーは2番手に下がったが、背後に付けてチャンスを窺う。スタート時のタイヤはコンサバティブなソフトタイヤとアグレッシブなスーパーソフトと戦略が分かれたが、上位勢では唯一スーパーソフトでスタートしたエバンスがまずはその利点を生かした格好だ。

 1周目の混雑の中でファク・レガリアが右フロントサスを壊してコース上にストップし、セーフティカーが導入された。しかしそれ以外の大きな混乱はなくレースは5周目に再開。ここでトップのエバンスがファステスト連発のペースで後続を引き離しにかかるが、2位パーマーも秒差で粘る。そして10周目のターン1でインを突いてパスし首位を奪い返した。

 7周目あたりからスーパーソフトがタレてきたため、伊沢拓也を含むスーパーソフトでスタートしたドライバーたちはこの辺りからピットストップへと向かい始めた。先にタイヤ交換を済ませてしまい、その後のセーフティカー導入などの混乱に乗じてポジションを上げる戦略だ。

 9周目にはフェアモントヘアピンでアレキサンダー・ロッシがダニエル・アブトのインに飛び込んで押しだし、アブトが曲がりきれずにストップ。

 さらに12周目には同じヘアピンでアーデンの2台が接触してスピンして道を塞いでしまい、後続が行き場を失ったため赤旗が提示された。コース上に停止したマシンも多数あったためグリッド上でポジションの入れ替えなどに手間取る場面もあったが、約30分の中断の後にレースは14周目にセーフティカー先導で再開。翌15周目にセーフティカーが解除されると、パーマーはスパートをかけ後続を一気に引き離しにかかる。2位エバンスとの差が9秒を超えた25周目、ジュリアン・リールがヌーベルシケインの縁石でコントロールを失ってバリアにクラッシュし、再びセーフティカー導入。ここでレースが大きく動くことになる。

 パーマー、エバンスを始め、ソフトタイヤでスタートしてまだタイヤ交換を行っていなかったドライバーが続々とピットイン。ここでピットインをしなかったストフェル・バンドーンが暫定トップに立つが、パーマーは実質的首位の2位でコースに復帰。ピットストップしていないシモン・トゥルマーを挟んでエバンスが続き、早い段階でスーパーソフトからソフトに換えていたフェリペ・ナスルが5位に浮上してきた。ここでピットインした佐藤公哉は19位まで順位を下げ、伊沢は15位まで順位を上げた。

 29周目にレースが再開となると、7位ステファノ・コレッティはここから猛攻を見せてセルジオ・カナマサスをミラボー、さらにナセルとエバンスを最終コーナーで見事なオーバーテイクを見せて4位まで浮上したが、32周目にトゥルマーに同じように仕掛けたところで両者は接触しガードレールにクラッシュしてリタイア。伊沢もミラボーでクラッシュしてレースを終えた。

 バンドーンが33周目にピットインすると、首位に立ったパーマーから2位エバンス、3位ナスル、4位ジョニー・チェコットがテールトゥノーズの戦いになったがオーバーテイクを仕掛けるまでは至らず、40周目に60分規定に達したためチェッカーフラッグが振られてパーマーがモナコを制した。佐藤は15位でレースを終えている。

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