F1モナコGPの併催レースとして行われたGP3シリーズの第2ラウンド、モナコは、激しいポジション争いから大きなクラッシュが相次ぐ波乱のレースとなった。
今年から日本人ドライバーの桜井孝太郎(ステイタスGP)も参戦するGP2直下のシリーズは、第2ラウンドの舞台をモンテカルロの市街地コースに移し、第3戦と第4戦が行われた。
しかし、26台の若いドライバーが先を争うレースは、あわや大惨事のビッグクラッシュが多発する波乱のレースとなった。第2レース終盤、ヘアピンでコナー・デイリーと接触しリヤウイングを失ったドミトリー・スラノビッチは、マーシャルのオレンジボールフラッグを無視してなおも周回する。2台はこの後、テール・トゥ・ノーズを繰り広げるが、コントロールに苦しむスラノヴィチとデイリーはトンネル出口で再び接触、これによってデイリーのマシンは大きく宙を舞いシケイン手前のフェンス上部に激しく叩きつけられた。
幸い、マシンはエスケープゾーン手前でうまく着地し、デイリーはすぐにマシンを降りることができたが、レースはセーフティカーが出動した後に赤旗中断で終了。レース後には、フラッグの無視でスラノヴィチのリザルト除外の裁定が下った。
また、このレースのスタートでも1コーナーで他車と接触したウイリアム・ブラーのマシンが反転状態でアウト側のウォールにクラッシュする事故も起きている。
なお、レースは第3戦をアロ・バイニオ(ロータスGP)、赤旗終了の第4戦は桜井のチームメイト、マーロン・ストッキンジャーがそれぞれ勝利。一方の桜井は13位、21位という結果に終わっている。
コナー・デイリーのクラッシュ