グローバル・ラリークロス(GRC)は5日、ネバダ州ラスベガスで最終戦が行われ、昨年王者のヨニ・ウィマン(フォード・フィエスタST)が優勝。フォルクスワーゲンの一騎打ちとなっていたチャンピオン争いは、スコット・スピード(フォルクスワーゲン・ビートル)に軍配が上がり、自身初のGRCタイトルを獲得した。

 シリーズ最終戦は、ラスベガスの目抜き通りであるストリップ通り沿いに設けられた特設コースでナイトレースとして開催された。また、セミファイナルスタート前に雨が降り、今季初のウエットコンディションでの争いとなっている。

 ファイナルのポールポジションである1列目イン側はポイントリーダーのスピードが獲得。2番手にウィマン、3番手にセバスチャン・エリクソン(フォード・フィエスタST)が続く。ランキング2番手のファウストは2列目アウト側につけたほか、ネルソン・ピケJr.(フォード・フィエスタST)、スティーブ・アーピン(フォード・フィエスタST)、ブライアン・ディーガン(フォード・フィエスタST)、オースティン・ダイン(フォード・フィエスタST)、バッキー・ラセック(スバルWRX STi)、ケン・ブロック(フォード・フィエスタST)の10名がファイナルに進出した。なお、ブロックはヒート、セミファイナルBでクラッシュに巻き込まれてしまい、マシンにダメージを負いながらの出場となっている。

 スピードはスタートダッシュを決めて、トップで1コーナーへ飛び込んでいく。しかし、立ち上がりでマシンがアウト側にふくらんだところを2番手のウィマンがイン側からオーバーテイク。ウィマンがトップを奪っていく。

 一方、後方ではファウストが1コーナーの飛び込みで後続車両に追突されたことで、バランスを崩しアウト側のタイヤバリアに接触。フロントカウルを破損しながら走行を続けていくが、9番手までポジションを落としてしまっている。

 トップにたったウィマンは2番手スピードとのギャップを2周目に1.5秒へ拡大。追いかけるスピードは、ショートカットであるジョーカーラップを走行してきたセバスチャン・エリクソンにもポジションを奪われてしまい、3番手まで後退してしまった。1コーナーでバリアと接触したファウストは、ペースをあげることができず、9番手まで後退。その後もペースが上がらず、周回遅れにされてしまった。また、最後尾から5番手まで順位をあげていたブロックは、セミファイナルなどで負ったマシンダメージからか、徐々にポジションを落とし、3周目にリタイアしている。

 首位を走る昨年王者のウィマンは5周目には4秒以上のマージンを築き快走。最終的には8秒近くまでギャップを広げ、トップチェッカーを受けた。レース後、ウィマンは「この瞬間を20レース近く待ちわびたよ! まったくと言っていいほどミスをせずにクリーンなレースをすることができたね」と喜びを語った。

 2位にはエリクソンが続き、3位はスピードが獲得。ファウストが周回遅れの9位に終わったため、スピードのGRC初タイトルが確定した。アメリカ人ドライバーがGRCタイトルを獲得するのは、2012年シーズンのファウスト以来のこととなる。

「天候や気温によりドラマチックな展開となったラスベガス戦でチャンピオンを獲得できて最高だよ」とスピード。

「シリーズ序盤は苦戦が続いただけに、フォルクスワーゲン・アンドレッティにチャンピオンを持ち帰ることができて最高に幸せだよ」

 なお、GRC最終戦ラスベガスの模様はレッドブルTV(http://www.redbull.tv/videos/event-stream-597/las-vegas-us)でアーカイブ配信されている。

本日のレースクイーン

鈴川夏禾すずかわなつか
2025年 / スーパーGT
チームマッハ 2025 マッハ車検 アンバサダー
  • auto sport ch by autosport web

    FORMATION LAP Produced by auto sport : Hands in the Fight|0.25mmの戦い

    FORMATION LAP Produced by auto sport : Hands in the Fight|0.25mmの戦い

  • auto sport

    auto sport 2025年7月号 No.1609

    【特集】LE MANS 2025
    “史上最混戦”の俊足耐久プロト頂上決定戦

  • asweb shop

    STANLEY TEAM KUNIMITSUグッズに御朱印帳が登場!
    細かい繊細な織りで表現された豪華な仕上げ

    3,000円