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スーパーGTニュース

投稿日: 2012.04.03 00:00
更新日: 2018.02.16 08:17

GSR & Studie with Team UKYO、3位&15位に


BMW Motorsport
Customer Racing Team

GSR & Studie with Team UKYO

2012 AUTOBACKS SUPER GT
ROUND1 OKAYAMA

#0 DRIVER 谷口信輝 片岡龍也
#4 DRIVER 番場琢 佐々木雅弘

0号車は3位表彰台を獲得
4号車は15位で完走

 シリーズ戦8大会JAF GP 1大会の合計9大会で戦われる2012 AUTOBACKS SUPER GTの第一戦『OKAYAMA GT 300km RACE』が岡山国際サーキットにて開催された。初の2台体制で挑む今シーズン、チームは2011 年型のBMW Z4 GT3で参戦。0号車を昨年のチャンピオンドライバー谷口信と新規加入の片岡龍也がドライブ、もう一台の4号車は同じくチャンピオンドライバー番場琢と一年ぶりにチームへ戻った佐々木雅弘がドライブする。

3月31日(土)予選
 予選日朝の天候は雨。前日とはうって変わって冬を思わせる気温の中行われた午前の練習走行では、0号車はセットアップとマシンの作動確認中心のMENUを消化。4号車はウェットコンディションに合わせたセットアップを見つける作業を中心に走行を行い午後からの予選に挑んだ。

 ROUND1の予選はノックダウン方式。今シーズンよりQ1・Q2・Q3でそれぞれAドライバー・Bドライバー―が交互にアタックすることが求められるため、上位進出には両ドライバーの速さが求められる。

予選
 Q1開始。0号車はAドライバーの谷口選手、4号車はBドライバーの佐々木選手のドライブだ。時折青空が顔を見せ、コンディションが改善したコースに先に飛び出したのは4号車。0号車はアタックに必要なギャップを作るためコースインを待つ。と、コースインした4号車がアウトラップの2コーナーで単独スピン。後続の2号車と接触するもダメージは軽微な為、そのままアタックを継続する。続いて0号車もコースイン。0号車は4周目に300クラスのTOPタイムの1分30秒780をたたき出す。一方4号車は競争力を発揮できない状況で周回を重ねる。Q1終盤再び雨が降り始めた。その時点でのTOPは0号車。路面は再びウェットに向かい、その時点で0号車のQ1TOP通過が確定した。上位16台がQ2へ進む中、4号車はタイムを伸ばす事ができず23番手でQ1敗退した。

 500クラスのQ1中に雨脚を強めた天候によって、Q2はスケジュールより20分送れてスタート。0号車のドライバーは片岡選手。スタート直前に強い日差しが戻りコースコンディションが急激に回復する中、チームは浅溝タイヤを選択した。Q2の走行は10分間だ。0号車コースイン。タイヤ選択は一つの賭けだったが、路面コンディションは予想以上に改善している。0号車は急遽タイヤをドライに変更。マシンの習熟度も高い片岡選手は、5周目の計測でマークした1分31秒167で2番手を獲得。0号車はQ3へコマを進めた。谷口選手ドライブで挑むQ3の走行時間も10分。Q2での上位10台がアタックを開始する。0号車は3周目から本格的なアタックを開始。その時点でTOPに立つ。4周目は1分30秒043。0号車のBESTLAPだったが、29秒台をマークするマシンも多い。結果、0号車は7番手で予選を終えた。

4月1日(日)決勝
天候:晴れ/気温:10度/路面温度:15度/コース:ドライ

 0号車は7番、4号車はPITスタートのマシンがあった為21番ダミーグリッドにつく。0号車のスタートドライバーは片岡選手。4号車は番場選手がスタートドライバーを務める。

 ローリングラップからレースはスムーズにスタート。0号車は1周目8番手でコントロールラインを通過、4号車は20番手で通過する。レース序盤、5周目にBESTタイムを出した0号車は、戦前の作戦通り着実な走りでLAPを重ね、徐々にそのポジションを上げる。14周目には5番手に浮上。一方、後方からスタートの4号車も着実なペースでポジションを上げ、ファーストスティント終了時の46周目時点で16番手までポジションを上げて佐々木選手へバトンを渡す。

 他のマシンがマシントラブルやアクシデントで順位を落とす中、0号車は後続とのギャップを十分築いた36周目に6番手でPITイン。ドライバーを谷口選手へ交代し、6番手でコースへ戻る。一旦ポジションを7番手まで落とすが、再び5番手まで浮上しLAPを重ねる47周目、それまで0号車の前を走行していた3号車がコースオフ。0号車は4番手へ浮上する。45周目18番手でコースに戻った佐々木選手ドライブの4号車は、安定した走りで50周目に16番手、63周目に15番手、と徐々にポジションを上げる。

 0号車が4番手でLAPを重ねていた終盤、レースが動く。膠着していた前方33号車とのギャップが詰まり始めた。33号車のLAPは34~35秒台に対し、0号車のLAPは32~33秒台。60周目頃まで10秒近くあったギャップは69周目には3秒2に。33はもう射程圏内だ。71周目、0号車と33号車のギャップはわずか0.3秒。だが、間に入ったバックマーカーがラインを譲らずオーバーテイクが出来ない。ファイナルラップは目前、誰もがあせりを感じ始めた74周目、遂に0号車が33号車の前に出る。

 レースはそのままチェッカーを迎え、0号車は見事3位を獲得。佐々木選手のドライブする4号車も終盤まで安定した走りを見せ15位完走した。チームは新体制での2012年シーズン開幕戦を終えた。

COMMENT
■鈴木康昭エントラント代表
応援ありがとうございました。結果は3位と15位でした。予選が上になってれば違ったかと思いますが、開幕ということを考えればまずまずな結果です。改善しなければいけない問題や課題は出たので、それらを修正して第2戦を迎えたいです。しかし、今回とは違った数値での性能調整がまた入ります。これによって他チームの速さも変わってくるでしょう。また気を引き締めて臨む所存です。ライバルになりそうなクルマも増えてきたので負けないようにがんばります。

■大橋逸夫監督
今の状態ではベストな結果だったと思います。改善できるところはまだ多少はあるので、絶対的に早い他のFIA車両にベストタイムが追いつけるよう、次の富士はがんばります。引き続き応援よろしくお願いします。

■片山右京スポーティングディレクター・4号車監督
スポーティングディレクター兼4号車監督の片山右京です。昨日のレースは我々のスピードがどの位置にいるのか分からないまま始まった、2012年スーパーGT第1戦でした。
岡山国際サーキットは風邪が強く寒い週末となりました。0号車は初日から3月のテストから来てる状態のまま、安定した走りで全てのセッションを終えました。予選は7番手と遅れてる感あったかも知れませんが、今年は毎戦僅差で順位が決まるでしょうね。我々は安定した走りで決勝に望めば上位を獲得できると信じていました。決勝は全て予定通りでした。片岡君もチーム関わって始めての本番でしたが、さすがという一流の走りで谷口選手に交代。給油もミス無く済ませ、谷口選手の走りに期待しながら目標の表彰台をゲットすることができました。内容的に課題が残りましたが他車との差も見えました。
4号車に関しては、前回のテスト、土曜日のことを考えると完走が目標でした。チームに復帰した佐々木君が今までにない重圧に押し潰されそうでしたが、決勝では番場選手と変わらないタイムで走行していました。4号車はこれからです。まだまだ勉強しなくてはいけない事が山積みですが、与えられた情況でベストを尽くしかありません。今回はアクシデントもありましたが諦めず最後まで走りきってくれて完走したので2人とも合格です!
今年は決して楽なレースはないと思います。しかし、我々STUDIE&GSR With Team UKYO のドライバー&スタッフは、全力を尽くして2年連続チャンピオンを目指して戦いますので、引き続き皆様の応援の程、宜しくお願いします!!
片山右京

■谷口信輝選手
予選7番手というのは妥当(もしくはもっと厳しい)な状況だったと思います。スピードという部分では他チームに全然負けています。そこを片岡選手と僕との我慢のレースで、アクシデントやペナルティがなくコース上に残れれば、結果上に行けると信じて粘りました。予想通り、多マシンのトラブル、ペナルティで順位が上がることができました。ほぼ他力本願での結果ですが、経験値が引き寄せた結果でもあると思います。しかし、周りがノーミスでレースをすれば、全く逆の結果になったと思います。今回の3位というリザルトは大変うれしいのですが、今年一年を考えるとかなり厳しい戦いになることが予想されるレースでもありました。次戦ではリストリクターもさらに絞られ、ますます苦しいレースになることも予想されます。横浜さんとのもっといいタイヤ作りをしたりとか、チームと作戦を練って、喰いついていきたいと思います。

■片岡達也
チームに加入後初レースでした。自分の仕事もできたし、谷口選手とのコンビネーション、チームとのコミュニケーションも上手くとれた結果、3位というリザルトを獲得できました。しかしこれは、完璧なレースと運も味方しての3位です。つまり、現状でのマシンポテンシャルが厳しく、恐らく7~8番手が妥当なパフォーマンスです。そういう苦しい中でも3位をとれる強さは確認できました。次戦はストレートが長い富士なので、かなり苦しいと思います。1年を通してみても「苦戦するな」ということを実感しました。セッティングも煮詰めきれてないので、その辺りを詰めていってレギュレーション上ストレートが不利な部分をどうやって埋めていくか、そのあたりをいかに速く見つけられるかがシーズンの結果を左右するのではと考えています。初戦、苦しい中でもみんながミスなく3位でゴールできたということはチーム力の証明になったし、僕もこのチームに入ってよかったなと思える結果でした。

■番場琢選手
合同テストから流れが悪くてその流れを断ち切ろうと思っていましたが、昨日もちょっと悪い方向になっていました。今回のレースでは、チャンスが来たときに、キッチリいい仕事をして完走しようと言うのが佐々木選手との目標でした。順位だけを見るとふがいない結果ですが、グリッドからポジションを上げ、無事に完走できたのはよかったと思います。決勝では佐々木選手は安定して走っていましたが、前半の僕が遅かったのは大きな反省点です。ドライビングや他の原因などあると思うので、チームと一緒に問題を洗い出して、次戦に備えたいです。富士はもっと上位を目指せるだろうと思います。次のレースまでの1ヶ月、がんばります。

■佐々木雅弘選手
(テストであまり走れなかったので)このマシンで、このようなドライコンディションで長く走れるのは初めてでした。番場選手はチャンピオン経験者なのでいい目標であると思っていますが、今日の走行でかなり近いタイムも出せたので、少し安心できました。いいタイヤの使い方などもこれからもっと探っていきたいと思います。昨日まで、精神的にもキツく、こんなに下がることはないだろうというとこまで落ちていましたが、ここからは上がる一方です。がんばります。


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