HRTのオーナー、ホセ・ラモン・カラバンテは、チーム危機説を否定、新車の製作は順調であり、来年はシーズン前テストに参加すると述べた。
今年HRTは開幕直前に体制発表を行い、開幕戦バーレーンGPの金曜に初めてマシンを走らせた。
HRTは今年シャシーを製作したダラーラとの契約を終了、トヨタ・モータースポーツとの契約も流れ、来季F1参戦が危ぶまれているが、カラバンテは、2011年のマシンはテクニカルディレクターのジェフ・ウィリスがデザインし、作業は順調に進んでいると主張している。
「彼がデザインしたマシンは我々に多くの喜びをもたらしてくれるだろう」とカラバンテがスペインのRadio Marcaにコメントしたと、Motorsport.comが伝えている。
「しばらく前からマシンの製作に取り組んできた。このマシンは間違いなくバーレーンに出場する。今年はかなり大変だったが、今回は冬季テストに参加する」
カラバンテは、来季コスワースエンジンを使用する契約になっているが、それがトヨタのシャシーを使用するという計画の障害になったと述べている。
「コスワースはトヨタにうまくフィットしなかった。だがコスワースとの契約は取り消せなかった。最も信頼性が低いレベルにない限り、契約は破棄できないと定められていたが、彼らはその条件に当てはまらなかった」
また、カラバンテは、企業がF1へのスポンサー活動に関心を示さなかったことを嘆いたものの、スペインの大企業とのメジャースポンサー契約がまもなく正式発表できるだろうと明かした。
「今のF1では500万や1,000万ユーロも費やす必要はない。100万か50万ユーロで参入できるのだ」
「この国(スペイン)の大企業に行き、あなた方の支援があればトヨタのマシンと施設が使用でき、時にはトップ8位に入れるといっても、彼らは応じてくれない」
「我々のところはスペインのチームであり、ペドロ・デ・ラ・ロサのようなドライバーを起用すれば、よりスペイン色が強くなるだろうが、企業は協力しなかった」
「近いうちに大手スポンサーの発表を行う。交渉は順調に進んでいるからね。スペインでトップ5に入る企業だ」