IRLインディカー・シリーズ第2戦セントピーターズバーグは、順延となったレースが月曜に行われ、ウィル・パワー(ペンスキー)が開幕戦に続いて優勝を飾った。佐藤琢磨(KVレーシング)は序盤トップ10圏内で戦うもクラッシュ、22位となった。
曇天の下迎えたIRLセントピーターズバーグの順延日。コースはほぼドライとなったが、フォーメーション中にはミルカ・デューノ(デイル・コイン)がスピンするなど水たまりが残る滑りやすいコンディションの中、決勝のスタートが切られた。
スタートはポールスタートのパワーが決め、トニー・カナーン(アンドレッティ・オートスポーツ)が続く。後方では琢磨がマシンをスライドさせながらも前に続き、1周目を9番手でクリア。滑りやすいせいか、ダリオ・フランキッティ(チップ・ガナッシ)がスピン、1周目からペースカーが入った。カナーンも1周目途中、ポジションを落とした。
リスタート周、トップのパワーに2番手のマルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・オートスポーツ)が激しくチェイス。1コーナーでインを差し、さらにスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)も一気にパワーをパス。勢いに乗るディクソンは翌周、一気にマルコもパスしトップに浮上した。パワーはマルコをパスし返し、しばらくはこの3台によるトップ争いが展開された。
琢磨はしばらく8番手のアレックス・タグリアーニ(FAZZT)、そしてチームメイトのEJビソに挟まれる形で9番手を走行。その後方では、武藤英紀(ニューマン・ハース/ラニガン)のペースが上がらず、開幕戦でも競ったビトール・メイラ(AJフォイト)にかわされると、その後ズルズルとポジションを落としてしまう。
一方、トップ集団はマルコが順位を落とし、代わってカストロネベスが3番手に浮上するなど、目まぐるしく順位が動く。琢磨もタグリアーニをかわした後にビソにかわされたりと、9番手前後で激しくレースを戦う。しかし、迎えた25周目、琢磨は右コーナーを曲がりきれずタイヤバリアに斜めにヒット! またもマシンを降りることとなってしまった。
これで2回目のフルコースコーションとなり、トップ集団はほとんどがピットに向かう。コース上にステイしたのはメイラ、ラファエル・マトス(ルーソ・ドラゴン)、フランキッティ、ライアン・ブリスコー(ペンスキー)、タグリアーニ、武藤、マリオ・モラエス(KVレーシング)といったところ。
リスタートでは、メイラがダッシュを決め、武藤は後方にタグリアーニを従えることに成功。5番手となる。一方、後方ではイエローまでトップだったディクソンがマシンを破損。ポジションを落としてしまった。その後、メイラ、マトス、フランキッティはピットへ。一方、イエロー中にピットに入った集団はペースが上がらないEJビソ、タグリアーニを先頭とした集団になってしまい、ペースが上がらず。フランキッティがピットに入った後は、ブリスコーがトップ、武藤が2番手、3番手にカストロネベスとなった。
47周目、ダン・ウェルドンとマリオ・モラエスが接触、3回目のフルコースコーションに。ここまでストップを引っ張ったブリスコーと武藤をはじめ、多くのマシンがピットへ。一方、パワー、ジャスティン・ウイルソンらがステイ。リスタート後、レースをリードする。しかし、後方からディクソンが猛追をみせ3番手へ。しかし、65周目のコーションの後の75周目、シモーナ・デ・シルベストロ、さらにディクソンがクラッシュし再度イエローに。ディクソンにとっては痛いレースとなった。
パワーはその後、2番手ウイルソンとのリードを広げ、100周を走りきりチェッカー。開幕戦に続き連勝を飾った。2位はウイルソン、3位にはチームメイトのカストロネベスを退けたブリスコーが入った。5位は、熾烈な7台ほどのバトルを勝ち抜いてきたフランキッティだった。
武藤は4回目のコーションでピットに入った際に作業が遅れ、終盤、果敢にオーバーテイクをみせるも14位でフィニッシュ。佐藤琢磨は22位という結果となった。
IZOD インディカー・シリーズ 第2戦セントピーターズバーグ
レースダイジェスト(www.indycar.com)