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スーパーGTニュース

投稿日: 2011.05.06 00:00
更新日: 2018.02.16 02:09

JIM GAINER、458の初戦で2位「上々の結果」


2011年SUPER-GT第2戦
FUJIGT400kmRACE
JIMGAINERDIXCEL DUNLOP 458GTC
Dr:TetsuyaTANAKA KatsuyukiHIRANAKA

観客動員数:予選日24.000人・決勝日:36.000人
予選:6位・決勝:2位

2011年4月29日(Fri)
12:00~12:45:GT300 ONLY FREE PRACTICE
WEATHER:FINE CONDITION:DRY TEMPERATURE:15℃
12:45~13:25:FREE PRACTICE
WEATHER:FINE CONDITION:DRY TEMPERATURE:15℃
15:30~16:25:FREE PRACTICE
WEATHER:FINE CONDITION:DRY TEMPERATURE:16℃

 3月11日に発生した東日本大震災により、開幕戦となっていた岡山が5月21日・22日に延期となり、実質の開幕戦となった第2戦富士。富士戦もあまりにもひどい震災のために、開催が危ぶまれていましたが、被災地に元気を!がんばろう!日本というメッセージ掲げ開催が決定致しました。被災地の皆様のより早い復興を祈念いたします。
(距離は400kmから300kmに変更になりましたが、名称はそのままでの開催になります。)

 今年より新車を投入することになったJIMGAINERですが、実際に車両が鈴鹿ファクトリーに届けられたのはレースウイークの月曜日の夜。そこからメカニックがなんとか仕上げ、金曜日の練習走行に間に合うことが出来ました。普段であれば土曜日、日曜日の2日間開催でしたが、今年公式でのテストが中止になったために、今回の富士戦では金曜日の走行枠が追加されましたので、テストも行えることとなりました。

 12時からまず300クラスの専有時間が与えられ、今回予選のスーパーラップを担当する平中克幸がまずマシンに乗り込んだ。感触は非常に良いようで、初期トラブルも無くセットアップは続く。ただ、どうしても50kg重りを積まされている分、ストレートスピードは他のFIA-GT車両とは比べものにならず、リアウイング、スタビの調整を行う。20周ほどで田中哲也と交代。田中哲也はイタリアのシェイクダウンですでにマシンには搭乗済み。違和感もないようで、15周の周回をこなし走行は終了した。

 午後からは15時30分より55分間行われた。この走行は田中哲也から開始しそして平中克幸へ。ダンパーやリアウイングの調整を行い、日本初走行で目立ったトラブルもなく、金曜日の走行はすべて終了した。

2011年4月30日(Sat)
9:10~10:55・FREE PRACTICE
WEATHER:FINE CONDITION:DRY TEMPERATURE:16℃
13:15~13:50:FIRST QUALIFYING PRACTICE
WEATHER:FINE CONDITION:DRY TEMPERATURE:17℃
14:45~:SUPER LAP QUALIFYING
WEATHER:FINE CONDITION:DRY TEMPERATURE:16℃

 今日も天気は晴。日本一の富士山も開幕を喜んでくれているよう。しかし風が異常に強く、ストレートの追い風、裏の向かい風がタイムに大きく影響しそうだ。昨日に引き続き平中克幸から練習走行は開始した。昨年から使用しているダンロップタイヤも、日々進化し、昨年と比べてもかなり良くなってきているようだ。しかしまだまだ他車も実力を出し切っていないようで、公式練習では5番手のタイムで走行を終えた。

 1回目の予選は、昨年と違ってスーパーラップへの進出も兼ねた走行となる。まず混走時間が25分間与えられ、この時に2名とも基準タイムをクリアする事が重要になる。続けて300クラスの専有の走行が10分間。実質この時間帯がタイムアタックになる。まず田中哲也がコースに入る。

 3周計測で平中克幸にハンドルを託す。混走中の最後に出したタイムが1分43秒773でこの時点で3番手。新しいタイヤに履き替えて再びタイムアタックを行うが、なかなかタイム更新が出来ない。思った以上に路面温度が低く、タイヤの暖まりが遅かったようだ。

 10分間の専有時間は瞬く間に過ぎ、なんとか9番手でスーパーラップへの進出を決めた。まず田中哲也がコースに入る。3周計測で平中克幸にハンドルを託す。混走中の最後に出したタイムが1分43秒773でこの時点で3番手。新しいタイヤに履き替えて再びタイムアタックを行うが、なかなかタイム更新が出来ない。思った以上に路面温度が低く、タイヤの暖まりが遅かったようだ。

 10分間の専有時間は瞬く間に過ぎ、なんとか9番手でスーパーラップへの進出を決めた。平中克幸は昨年に続き、11号車での2度目のスーパーラップのアタックとなる。最初にアタックを行った№2紫電の出したタイム(1分43秒814)が基準となる。

 平中克幸のアタックは、セクター1で+0.332、セクター2で+0.303合計0.635の差がでてしまっていた。やはり路面温度が低く、規定の周回では暖まりきらなかったようだ。この時点で2台中2番手。その後他車のアタックは続いていたが、№87ランボルギーニが4輪脱輪でタイム抹消、№25も100Rでコースオフがあり、JIMGAINERは7番手で予選を終えていた。しかし、その後の再車検で№88ランボルギーニが最低重量規定違反と判定され失格になり、6番手のグリットから今年最初のSUPER-GTはスタートすることとなった。

Tetsuya TANAKA Comment
開幕戦で車が間に合って、テスト無しの状況でこのポジションは上出来だったと思います。持ってきてすぐポールを取るなんてそんな甘いもんじゃ無いと思うし、チーム自体準備不足も多々あるので、そんな中で予選は精一杯やれたんじゃ無いかと思います。

Katsuyuki HIRANAKA Comment
狙ってたポジションはもう少し上だったのですが、今週届いた車で、初めて走るという大変な部分もあったのですが、結果的にはベストを尽くせて、このポジションは上出来だったと思います。予選は予選として、明日の決勝は荒れたレースになると思うので、しっかりトレースをして1年間を考えて着実にポイントを取るようにしたいと思っています。

2011年5月1日(sun)
8:35~9:05:FREE PRACTICE
9:15~9:30:CIRCUIT SAFARI
WEATHER:RAIN CONDITION:WET TEMPERATURE:15℃
14:00~:FINAL
WEATHER:RAIN CONDITION:WET TEMPERATURE:13℃

 早朝は降っていなかった雤も、フリー走行が始まる少し前からポツポツと降り始め、ウエット宣言が出される中走行が開始された。ドライも初めてなら、もちろんウエットも初めて。全くデーターが無いままの走行は新車を投入した他車も同じか?雤が強いといわれているダンロップタイヤですが、今年もそうなのか?不安の中、平中克幸がスタートしていった。走行開始直後から他車を寄せ付けないタイムで、モニターのトップの位置をキープ。今年も雤に強いダンロップタイヤに変わりはないようだ。平中克幸から変わった田中哲也も安定した走行を続け、計測7周目にベストタイムの1分52秒384をだし、30分間の走行は終了した。

 今年初の決勝レースは、雨のスタートとなった。雨が収まるのか、それとも激しさを増していくのか、予想も付かなかったが、JIMGAINERはインターミディエイトの浅溝をチョイス。スタートドライバーの平中克幸に全てを託す。SCカー先導でフォーメーションは開始された。

 100Rに川が流れているのが、モニター画面を通してもわかる程に雤足は強くなっていた。SCラン2周目の2コーナーで平中克幸がスピンコースアウトする映像がモニターに映し出される。平中克幸からは無線での報告が無く驚くスタッフ。しかしマシンにはそれほどひどい損傷は無いように思われ走行は可能の様で、ピットに戻りタイヤを深溝のウエットタイヤに替えてピットアウト。なんとか周回遅れになることもなくSC最後尾に着くことが出来た。

 その後SCランは5周にわたり行われ、2011年のSUPER-GT実質の開幕戦はスタートしていった。だがSCラン中のスピンを喫したためのペナルティが平中克幸に課せられ、10秒のピットストップ。今回の上位入賞は絶望的だと思われた。

 しかし、ペナルティストップを消化してからの平中克幸の走りは目を見はるものがあり、前車を次々とパス。雤の中の果敢な走りで最後尾まで落ちていた順位も、18周目には10番手、25周目には予選順位の6番手まであげていった。1分55秒台で走行するマシンは、トップを快走する№33ポルシェとJIMGAINER 458 GTCだけ。2番手のポジションを争っていた、№31カローラ、№62レガシーも難なく抜き去り34周目にはとうとう2番手のポジションを獲得。前を行くのはただ一台№33を追いかけるのみ。しかし№33のペースは落ちることなく、差はなかなか縮まらない。

 規定周回数いっぱいの44周目に田中哲也と交代。JIM GAINERでは初めてタイヤ無交換作戦を決行。給油のみ行いコースへ送り出す。

 田中哲也が1コーナーに向かうとそこには№25ポルシェが。ここから熾烈な2番手争いが始まる。昨年のスプリントカップでもバトルを演じた№25土屋武士選手。ストレートが速いため、なかなか抜けずにいたことが脳裏をよぎる。

 しかし田中哲也は49周目のダンロップコーナーで№25のインに飛び込み2番手を奪い返す。そこから一旦は№25を離していくが、再び雨が激しくなり、無線機からはひどいハイドロ状態になっていると悲痛な叫びが。

 56周目に再び№25に抜き返されるが、このタイミングで赤旗が提示。レース続行は危険と判断されチェッカーとなり、赤旗が提示される前周での順位が正式順位になるという規則の下、458GTCで初レースが2番手の結果で終えることができた。

Tetsuya TANAKA Comment
色んな事があった決勝レースの中で、2位になれたという事は上々の結果だと思います。1つ間違えればリタイヤになっていたかもしれません。僕のパートの時の最後は本当にハイドロがひどく、ストレートでも全開出来ない状況でした。他のマシンもキチンとコースを走ることが出来ているのかが気になりました。もう少し早く赤旗を出して貰ってても良かったかもしれません。とにかく無事に終わってホッとしています。

KatsuyukiHIRANAKAComment
レースウィークにマシンが届き、金曜日に始めて乗った事を考えると、2位の表彰台でレースを終える事ができて嬉しいです。シリーズを考えたうえでも良いスタートがきれました。しかし、今回のレース内容は反省すべき事もありました。決勝がスタートする前までは浅溝のウエットタイヤでも大丈夫だと思いましたが、実際は思っていた以上に雤量が多く、浅溝のウエットタイヤでは厳しい状態でした。今回はウエットレースになれば勝てると思っていただけに悔しい気持ちです。次は今回のような事なくしっかり自分の役割をはたしたいと思います。有難うございました。


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