2011年 SUPER GT INTERNATIONAL SERIES MALAYSIA
JIM GAINER DIXCEL DUNLOP 458 GTC
観客動員数:予選日15.000人・決勝日:36.000人

2011年6月18日(Sat)
10:00~11:45・FREE PRACTICE
天候:CLOUDY コースコンディション:DRY 気温:28℃路面温度:28℃
14:15~14:55:FIRST QUALIFYING PRACTICE
天候:FINE コースコンディション:DRY 気温:34℃ 路面温度:44℃
16:30~:SUPER LAP QUALIFYING
天候:FINE コースコンディション:DRY 気温:33℃ 路面温度:44℃

 今年も灼熱のセパン戦がやってきました。今週の天気予報は雨マークがついていましたが、全くその気配もなく青空から雲がすこし出るくらいの南国の気候が続いたレースウイークになりました。

 第3戦からは通常のレーススケジュールに戻り、走行は土曜日からの2DAY。この日土曜日は、公式練習と予選、スーパーラップ予選が行われました。今回のアタックドライバーは田中哲也。練習走行も田中から開始しました。

 2戦連続2位表彰台でシリーズトップを走るJIMGAINER458GTCは、総重量1355kgとレーシングカーとは思えない車重になり、マシンの動きもどうなるかわからない中での走行スタートになりました。やはり田中からも車が重たいと無線機から声が発せられる。

 アンダーステアも強く、何度もピットに戻りフロントの足まわり、リアウイングの調整を行っていました。残り45分で平中克幸に交代し、決勝を見据えたロングドライブを行う。

 やはりアンダーステアは消えては無かったが、タイヤのパフォーマンスはかなり高く、バランスもそんなに悲観的になる感じでは無く、タイムも7番手と午後からの予選にも期待が持てる走行となりました。

 朝の練習走行よりぐんぐんと気温は上昇。灼熱にふさわしい中での予選がオンタイムで開始されました。まずハンドルを握るのは平中。基準タイムをクリアするのがこの走行の基本となる。計測2ラップで平中から田中へ。2人とも楽に基準タイムをクリアし、田中がアタックに入る。500クラスとの30分間の混走走行から続けて300クラスの専有走行が開始。2分10秒001のタイムで、暫定5番手でスーパーラップに臨むこととなった。

 約1時間30分のインターバルを経てスーパーラップが開始された。アタック担当は田中。6番目にコースへ入りアタックを開始する。それまでのトップタイムは№86ランボルギーニの2分9秒912だったが、田中はセクター1で0.006秒上回り、セクター2の時点では0.055ビハインド、セクター3でもタイムを上げてきて、2分9秒578のタイムを出し暫定1位に。次に走行した№69MT900Mはこのタイムを上回ることが出来ず№11の4位以上が確定。続く№27F430、№88ランボルギーニは2分9秒台前半、№4BMWに至っては2分8秒台に入るタイムを出してきた為に、明日の決勝は4番手のポジションからのスタートが決定した。

Tetsuya TANAKA Comment
60kgプラスの状態だったので、正直スーパーラップに残れるかなという位にしか考えてませんでした。実際スーパーラップに残るまではきつかったのですが、スーパーラップを走る前にセット変更したのが当たり、タイヤのパフォーマンスもこの状況に凄く合っていて、この重たさでこのポジションは凄く良かったと思っています。

Katsuyuki HIRANAKA Comment
今回はウエイトが重たくて苦戦するとは思っていましたが、思った以上にパフォーマンスが良くて、タイヤも含め車も非常に調子がいいので、決勝は期待できるんじゃないかと思います。

2011年6月19日(sun)
9:40~10:10:FREE PRACTICE
10:20~10:50:CIRCUIT SAFARI
天候:FINE コースコンディション:DRY 気温:30℃ 路面温度:35℃
16:00~:FINAL
天候:CLOUDY コースコンディション:DRY 気温:34℃ 路面温度:43℃

 決勝日は朝からすでに30度を超え、過酷な決勝レースが予想された。朝のフリー走行はまず平中からスタート。

 決勝レースを見据えた走行を行い、最後のマシンチェックに余念がない。4周計測後田中と交代。昨日と違って荷重をかけていくとオーバーになっているようで、リアウイングの調整を行う。タイヤも2輪のみ交換の想定を行い、サーキットサファリでもマシン調整に余念がない。決勝でも重たいながら、作戦を駆使し連続表彰台を目指し、全てのスタッフが力を注ぎ朝のフリー走行は終了した。

 決勝も予想通り30度を超え、路面温度に至っては今年最高の43度になっていた。スタートドライバーは田中。フォーメーションラップを終え、全車綺麗にスタート。1コーナーで一瞬順位を落としたように見えたものの、1周目にはポジションを上げ3位で通過。前を行く№4、№27を追いかける。

 №27の山内選手に道をふさがれる格好で周回を重ねる。やはり車重が重たいことと、他のFIA-GT車両と違ってストレートが速くなく、どうしてもコーナーで追いつき、ストレートで離される展開に。№4との差はこの時徐々に離されてきていた。

 前に詰まるようであれば、早めにドライバー交代を行い、空いているところでプッシュしていく作戦を考えていたので、それを決行。田中をほぼミニマムの14周でピットに戻し、4輪交換し平中を送り出した。作戦通りコースも空いているところでピットアウトする事が出来、平中も猛然とプッシュしていく。

 ベストラップも300クラス唯一の2分10秒台をマークし、周回を重ねていく。20周を過ぎたあたりから上位のマシンのルーティーンのピット作業が始まるが、№27や№88とはすでに30秒近く引き離していたが、№4がピット作業を終えたときは11秒ほど前方を走行。

 全車のピット作業が終わると、№4が1位、№11が2位、№2が3位という展開に。3位との差は9秒ほどあり、徐々に引き離していたのであとは№4を捉えるのみ。30周目には8秒差、35周目には4秒差まで詰めより、残り周回数が5周を切った時には1秒差まで近づいていた。

 何度か最終コーナーで並びかけるが、ストレートのスピード差でどうしても前に出られない。不運な事に最終ラップには、500クラスの3位の車両の走行に丁度掴まり、最後のチャンスの場面に走行ラインを譲らなければいけない状況になってしまう。そのまま0.776秒差の2位でチェッカーを受けた。

 激しいバトルに水を差された形になってしまいましたが、3戦連続2位表彰台はシリーズを見据えた上でも十分価値のあるものであり、作戦とタイヤのパフォーマンスによっては、重たくともまだ勝てるチャンスはあるのではないかと希望を持ってこれからの中盤戦を戦って参ります。

 次戦は国内に戻り、東日本大震災の被災地SUGOでの開催になります。被災地の皆様に元気を与えられるような走りを致しますので、引き続き応援宜しくお願いいたします。

Tetsuya TANAKA Comment
スタート前に、僕がスタートして前に引っかかっている状況であればショートスティントで入るという作戦を立てていたのですが、その作戦通りにタイミングも流れ的にも上手くいきましたね。
正直トップにあそこまで追いつけるとは思いませんでしたが、最終的には凄くいい形でレースが出来たのではないでしょうか。今回に関してはタイヤが非常に良かったので、タイヤに助けられた部分が多かったですね。

Katsuyuki HIRANAKA Comment
昨日の練習走行の時にロングをしたのですが、その時に凄く良い印象で、今回は重いけどいけるんじゃないかと思っていました。その通りのレースが出来て、コンスタントに良いラップを刻みながら走れたし、タイヤも凄く良くなってきているのでシーズンを考えれば、凄く良いレースが出来たのではないかと思います。ただ最後の周回では勝ちも欲しかったので悔しい部分ではありますが、やれることは出来たと思うので、さらに重たくなる次のレースではタイヤも含めて自分達も努力して、絶えずポイントを獲得してチャンピオンを取りたいですね。

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