NASCAR SPRINT CUP SERIES
第27戦 Geico 400

開催日:9月15日

“チェイス”開幕戦でマット・ケンゼスとカイル・ブッシュが1-2フィニッシュ!
トヨタは週末のシカゴ完全制覇

9月15日(日)、米国中部イリノイ州ジョリエットのシカゴランド・スピードウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第27戦「Geico 400」が開催された。

 いよいよ終盤の10戦でチャンピオンを決定する“チェイス”がスタートした。

 前戦リッチモンドで7位フィニッシュし、ワイルドカードでの“チェイス”権を獲得していたマーティン・トゥルークス・Jr.だったが、所属するマイケル・ウォルトリップ・レーシング(MWR)を含む数チームがレースの順位を意図的に操作したとして、レース後、MWRの3台には50ポイントマイナスのペナルティが科された。これにより、クリント・ボウヤーの“チェイス”入りは変わらなかったものの、トゥルークス・Jr.は“チェイス”入りを逃すこととなってしまった。

 この結果、トヨタ勢は、マット・ケンゼス、カイル・ブッシュ、クリント・ボウヤーの3名が“チェイス”で2013年のチャンピオン目指し戦うこととなった。

 週末の金・土・日の3日間でトラック・シリーズ、ネイションワイド・シリーズ、カップ・シリーズの3戦が全て行われる“トリプルヘッダー”開催のシカゴランド。金・土のトラック・シリーズ戦とネイションワイド・シリーズ戦ではKy.ブッシュが勝利を挙げており、2010年にブリストルでKy.ブッシュが成し遂げた、前人未踏の同一週末3カテゴリー完全制覇の再現なるかに注目が集まった。

 13日(金)、併催のトラック・シリーズ、ネイションワイド・シリーズの練習走行や予選も行われる忙しいスケジュールの中で、午後4時10分からカップ・シリーズの予選が行われ、マット・ケンゼスが10番手、Ky.ブッシュが12番手、AJ.アルメンディンガーが13番手、トゥルークス・Jr.が14番手で続き、11台の“トヨタ カムリ”が決勝へと進んだ。

 スタートは降雨により、予定よりも1時間半ほど遅れ、午後2時39分に1.5マイルオーバルを267周(400.5マイル:約640km)して競われる決勝レースのグリーンフラッグが振り下ろされた。

 序盤、10番手スタートのケンゼスがハンドリングに苦しみ、これをKy.ブッシュがパス。30周目に予定されていたコンペティション・コーションで2本タイヤ交換作戦を採ったKy.ブッシュとケンゼスは一気に順位を上げ、それぞれ2位、4位で再スタートを切った。

 Ky.ブッシュが2位で首位を追っていたが、50周を過ぎるとケンゼスがペースアップ。2位まで順位を上げたところでグリーンピットが始まり、全車がピット作業を終えた時点で、ケンゼスが首位に立った。

 ケンゼスは後続に3秒以上もの大差をつけ独走態勢となったが、90周を過ぎたあたりから雨が降り始め、109周目にはこの雨に足を取られたコール・ウィットがスピン。イエローコーションが出されたが、そのまま赤旗でレースは中断となった。

 予定周回の半分を消化していなかったため、レースは成立とならず、雨が止み、再開されるのを待つことに。断続的な雨に赤旗中断は長引き、なんと5時間10分もの中断の後、完全に日が落ちたサーキットで、レースが再開された。

 再開と同時のイエローコーションで全車ピットへ。ここでも2本交換作戦を採ったケンゼスが首位をキープ。Ky.ブッシュも3位へと2つポジションを上げた。

 長い中断の間に路面温度は大きく下がり、路面のラバーも洗い流された、全く異なるコンディションで再スタートとなったが、ケンゼスは首位を守り、一回のイエローコーションを経た後には、Ky.ブッシュがこれに続く2位へと浮上した。

 147周目にこの日4度目のイエローコーションが出されると上位勢はピットに向かい、2本交換と4本交換組が入れ替わる形に。ブライアン・ヴィッカーズが4位、トゥルークス・Jr.が7位、ボウヤーが8位。Ky.ブッシュとケンゼスは11、12位へと後退。

 しかし、その後イエローコーションが多発する中で、着実に順位を上げていったKy.ブッシュは、172周目にこの日2度目となる首位浮上。ケンゼスも200周目にはKy.ブッシュに続く2位へ。

 レースが残り50周ほどとなった215周過ぎから各車グリーン下での最後の給油ピットへ。全車がピット作業を終えた時点で、再びKy.ブッシュが首位、ケンゼスが2位につけた。

 しかし、その後2度にわたってイエローコーションが発生。各車、最後の逆転へ向けピットへ向かうか、ポジションを守るためにコース上に残るか難しい判断の終盤戦となったが、首位を争うKy.ブッシュとケンゼスはコース上に残る選択をし、残り23周で再スタート。

 最前列アウトサイドを選択したKy.ブッシュに対し、イン側のケンゼスが好ダッシュで先行。再スタート直後こそ、後続の追い上げを受けたKy.ブッシュだったが、その後は徐々に後続を引き離して行き、“トヨタ カムリ”同士の首位争いに。

 週末完全制覇へ向け、懸命にケンゼスを追ったKy.ブッシュだったが、ケンゼスが逃げ切り、今季最多の6勝目、“チェイス”開幕戦勝利を飾った。ケンゼスは最多リードラップボーナスも獲得し、ランキングでも2位のKy.ブッシュに8ポイント差の首位をキープすることとなった。

 Ky.ブッシュは惜しくも2位。“トヨタ カムリ”は1-2フィニッシュを果たし、また、この週末のシカゴ戦をトヨタ勢が完全制覇することとなった。また、Ky.ブッシュはランキングでもケンゼスに続く2位に浮上した。

 “チェイス”を争うトヨタ3人目のドライバー、ボウヤーはハンドリングに苦しみながらも9位フィニッシュ。ランキングは9位につけている。

 降雨によるスタート延期と赤旗中断もあり、午後1時過ぎにスタートが切られる予定であったレースが終了したのは午後11時。天候に翻弄されたレースは、のべ10時間に及び、深夜に幕を閉じた。

 次戦第28戦は9月22日(日)、米国北東部ニューハンプシャー州ロードンのニューハンプシャー・モーター・スピードウェイで行われる。

ドライバー マット・ケンゼス:
「シカゴでの勝利をずっと待ち望んでいた。私はここから車で僅か数時間の、ウィスコンシンで育った。これまで何度も勝利寸前までは来ながら勝てなかっただけに、ついにここで勝てて感無量だ。我々は暑く、滑りやすいコンディションに合わせてきていたので、レースが伸びて、涼しいコンディションでどうなるのか心配だった。しかし、それは杞憂だった。先週ここで行ったテストの成果と、クルーチーフの素晴らしい判断、ピットクルーの働きで、我々の“トヨタ カムリ”は夜でも本当に速かった」

ドライバー カイル・ブッシュ:
「最後はスライドしてしまい、どうすることも出来なかった。好調にレースを戦うことが出来たが、ちょっとコーションが多すぎた。我々の“トヨタ カムリ”は本当に速かったが、最後の再スタートでの後続からのプッシュが足りなかった。しかし、チームにとっては素晴らしい夜であり、良い“チェイス”のスタートが切れたと思う」

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