NASCAR NATIONWIDE SERIES
第10戦 Pioneer Hi-Bred 250
開催日:5月20日
3台の“トヨタ カムリ”がトップ10フィニッシュ
5月20日(日)にNASCARネイションワイド・シリーズの第10戦「Pioneer Hi-Bred 250」が米国中部アイオワ州ニュートンのアイオワ・スピードウェイで開催された。
オールスター戦の行われたシャーロットからは離れたアイオワでの開催のため、スプリント・カップ・シリーズのレギュラードライバーの参戦は少なく、多くのスポット参戦ドライバーが出場することとなった。
19日(土)午前中の練習走行に続き、午後3時40分より予選が行われ、今季初出場となるマイケル・マクドウェルが2列目4番手グリッドを獲得。チームメイトのブライアン・スコットが7番手、同じジョー・ギブズ・レーシングからシリーズデビューを果たすこととなったダレル・ウォレス・Jr.が8番手と好グリッドを獲得。12台の“トヨタ カムリ”が決勝へと進んだ。
20日(日)午後1時17分、0.875マイルショートオーバルを250周(218.75マイル:約350km)して競われる決勝レースがスタート。
ドリュー・ヘリングが予選を戦い、31番手グリッドを獲得していたカイル・ブッシュ・モータースポーツの54号車は、前日オールスター戦をシャーロットで戦ったばかりのカート・ブッシュが乗り換えて決勝に出場。このため、最後尾グリッドへと後退してのスタートとなった。
前半戦、マクドウェル、D.ウォレス・Jr.、スコットの3台がトップ10圏内でのバトルを続ける一方で、最後尾スタートのKu.ブッシュが目覚ましい追い上げを見せ、29周目にはトップ10へと浮上した。
“トヨタ カムリ”勢の最上位に付けていたマクドウェルは、今季初レースにもかかわらず上位でのバトルを展開し、64周目には2位に浮上。
その後、2度のイエローコーションによるピット作業を経て、“トヨタ カムリ”勢は変わらず4台がトップ10圏内を走行。Ku.ブッシュが引っ張る形となり、153周目にはKu.ブッシュは2位までポジションを上げた。
180周目、首位と同一周回の15位前後を走行していたテイラー・マルサムがタイヤバーストに見舞われクラッシュ。この日3度目のイエローコーションとなり、各車はこの日最後まで走り切れるだけの燃料を給油するべくピットへ。ここで、Ku.ブッシュに次ぐ3位につけていたマクドウェルが痛恨のピットロード速度違反を取られ、首位と同一周回最後尾の12位まで後退することとなってしまった。
202周目、19位前後を走行していたトラヴィス・パストラーナが突然スローダウン。イエローコーションが出されると、上位勢のほとんどはコース上に残ったが、マクドウェルはピットへ向かい、残り40周強での追い上げに向けてタイヤを交換。
207周目、Ku.ブッシュが3位、スコットが9位、D.ウォレス・Jr.が11位、マクドウェル12位で再スタート。Ku.ブッシュが2位争いを展開する一方で、好ダッシュを決めたマクドウェルが猛烈な追い上げを開始した。
220周目過ぎには、Ku.ブッシュらが2位を争う後方、4位までマクドウェルは順位を上げ、Ku.ブッシュとテール・トゥ・ノーズ状態に。
ファイナルラップ、Ku.ブッシュの後部に追うマクドウェルが軽く接触。これでバランスを崩したKu.ブッシュはハーフスピンを喫し、壁にヒット。しかし、そのままレースは続行され、Ku.ブッシュも立て直してチェッカーへ。マクドウェルが3位、Ku.ブッシュが5位でフィニッシュすることとなった。デビュー戦となったD.ウォレス・Jr.も9位に入り、“トヨタ カムリ”は3台がトップ10フィニッシュを果たした。
次戦第11戦は5月26日(土)、シャーロット・モーター・スピードウェイで行われる。
ドライバー マイケル・マクドウェル:
「ピットロードでミスを犯してしまい、大きく遅れてしまった。我々の“トヨタ カムリ”は本当に速く、リッキー(ステンハウス・Jr.:フォード)とも戦えたと思う。長い車列の最後尾へと戻されてしまったが、そこから追い上げることができた。ジョー・ギブズ・レーシングで戦えるチャンスを与えられたのは本当に光栄だ」
ドライバー カート・ブッシュ:
「上位の2台は本当に速かったが、彼らと戦えるようになったというのは大きな進歩だ。今日はずっとターン1でのオーバーステア症状が出ており、最後はマイケル・マクドウェルがイン側を攻めてきたところを抑えようとしてあのような結果になってしまった。しかしこれもレースだし、とても楽しめた一日だった」