NASCAR SPRINT CUP SERIES
第28戦 Sylvania 300
開催日:9月23日

デニー・ハムリンがレースを支配し“チェイス"1勝目!
クリント・ボウヤーが4位フィニッシュ

 9月23日(日)、米国北東部ニューハンプシャー州ロードンのニューハンプシャー・モーター・スピードウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第28戦「Sylvania 300」が開催された。

 年に2回レースが開催されるロードンでは、“チェイス"を争うデニー・ハムリンが過去に1勝を挙げており、今年7月の第19戦でも2位フィニッシュ。このレースでは同じく“チェイス"ドライバーであるクリント・ボウヤーが3位で続いており、“チェイス"2戦目での彼らの走りに期待がかかった。

 21日(金)午後3時40分から予選が行われ、カイル・ブッシュが最前列2番手を確保。スポット参戦のブライアン・ヴィッカーズが2列目4番手。“チェイス"ドライバーのマーティン・トゥルークス・Jr.が9番手、ボウヤーが12番手。ハムリンは32番手と後方から追い上げを計ることとなり、11台の“トヨタ カムリ"が決勝に進んだ。

 23日(日)午後2時19分に1.058マイルオーバルを300周(317.4マイル:約510km)して競われる決勝レースがスタート。

 最前列2番手スタートのKy.ブッシュが序盤から首位争いを展開。その後方では、好スタートでトップ10圏内に浮上したボウヤーに、トゥルークス・Jr.が続き、2台は5位、6位へポジションアップ。“チェイス"ドライバーでは最下位の32番手からスタートを切ったハムリンも、着実に順位を上げ、39周目には12位まで浮上した。

 41周目にコンペティション・コーションが出され、上位勢はピットイン。2番手の最前列アウトサイドから再スタートを切ったKy.ブッシュは、見事首位を奪取。このピットでトップ10へと順位を上げたハムリンも素晴らしい追い上げを見せ、トゥルークス・Jr.やボウヤーらもかわし、82周目には、首位を独走するKy.ブッシュに続く2位へ。更にKy.ブッシュとの差を詰めていったハムリンは、94周目についにKy.ブッシュを捕らえ首位に浮上した。

 105周目を過ぎたあたりから各車グリーン下でのピット作業を開始。全車がピットを終えた時点でも、ハムリンとKy.ブッシュの1−2体制は堅守。3位以下を大きく引き離していった。

 129周目にコース上の異物によりこの日2度目のイエローコーション。ここで、ハムリン、Ky.ブッシュとボウヤー、トゥルークス・Jr.らの上位勢がコース上に残り、それ以外のドライバーはピットへ。戦略が分かれた。これにより、トップ4を“トヨタ カムリ"が占めて再スタート。2位につけていたKy.ブッシュは、165周目あたりからエンジンの不調に見舞われ、徐々にポジションを落としてしまった。

 178周目にこの日3度目のイエローコーションが出されたことで、全車の給油タイミングはリセットされることに。このコーションピットでは、エンジン交換のために最後尾スタートとなったものの追い上げ、14位につけていたヴィッカーズと、19位のロガーノが2本タイヤ交換作戦を採り、ポジションアップ。ヴィッカーズがトップ、ハムリン、ロガーノと続いて再スタートが切られた。

 首位で再スタートを切ったヴィッカーズだったが、まもなくハムリンが逆転。しかし、200周を過ぎたあたりで、ハムリンのフロントグリルに何らかの異物が引っかかり、吸気口の一部をふさがれる形となったハムリンのエンジンは水温が急上昇。ここで、エンジン不調により首位と同一周回最後尾の23位まで順位を落としていたKy.ブッシュがペースを落としハムリンの前へ。Ky.ブッシュのすぐ後方にハムリンが追いつくと、2台の間に起こった負圧により、ハムリンのグリルの異物が取り除かれた。

 これで不安要素を取り除いたハムリンは再びハイペースでの独走態勢。2位に4秒以上もの大差を付け、各車が230周目過ぎから最後の給油ピットへ向かう中、十分な余裕を持って、246周目にピットイン。全車がピットを終えた時点で、2位との差は5.5秒と広がっていた。

 そのままハムリンが逃げ切るかと思われたが、272周目にコース上の異物によりこの日4度目のイエローコーション。6秒以上あったハムリンと2位以下とのマージンは帳消しに。ハムリンを含む上位8台はコース上に残ったが、それ以降の車両は最後の逆転を狙い、ピットでタイヤ交換を行った。

 278周目、残り22周で再スタート。ハムリンは見事なスタートを切り、一気に2位以下を引き離し快走。その後も、2位以下に全くつけいる隙を見せず、最後は2.6秒の大差を付け逃げ切ったハムリンが、今季最多となる5勝目、“チェイス"での1勝目を挙げた。また、この勝利は所属するジョー・ギブズ・レーシングにとって記念すべき100勝目となった。レース前に勝利を宣言していたハムリンは、ウィニングランを終えて車両から降りると、有名なベーブ・ルースの予告ホームランを真似たポーズで、自らの勝利を祝った。

 レースを通してトップ5圏内で走行を続けたボウヤーが4位。ロガーノが8位、ヴィッカーズが9位。トゥルークス・Jr.は後半ハンドリングに苦しみ17位に終わった。

 全300周中、約3分の2にあたる193周で首位を走行しレースを支配したハムリンは、ランキングは一つアップの3位ながら、首位との差を7ポイントへと詰めた。ハムリンは直近の5戦で3勝と好調さを維持しており、残り8戦の“チェイス"での活躍に期待がかかる。また、ボウヤーもランキング6位は変わらないものの、首位とのポイント差は僅か15ポイントとまだまだ逆転を狙える位置につけている。

 次戦第29戦は9月30日(日)、米国東部デラウェア州ドーバーのドーバー・インターナショナル・スピードウェイで行われる。

ドライバー デニー・ハムリン:
「チームに本当に感謝している。過去2週間、チームは大きなミスを犯したが、それを補うに十分な速さを持っていた。これからもずっとこのチームと共に戦っていきたいと思っている。トヨタやジョー・ギブズ・レーシングの工場のスタッフの頑張りによって、今日の我々の“トヨタ カムリ"は素晴らしかった。傲慢に聞こえたかも知れないが、我々には最強のレースカーと優れたクルーチーフのコンビネーションがあり、今日は絶対に勝てる自信があった。序盤は辛抱強く順位を上げる必要があったが、それは難しくなかった。本当に今日の我々の“トヨタ カムリ"は強く、レーシングドライバーなら誰もが夢見る速さがあった」

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