25日、スーパー耐久で6度のチャンピオンを獲得、多くのレースで勝利を重ねてきたPETRONAS SYNTIUM TEAMの13年シーズン限りでの活動休止が発表されたが、チーム発表のリリースの中で、長年チームで戦い続けたドライバーたちが、活動休止に対するコメントを残している。

 以下は、PETRONAS SYNTIUM TEAMから発表されたドライバーからのコメントだ。

■谷口信輝
(2008〜2013年在籍/2008〜2013年シリーズチャンピオン/MMER 2009、2011&2012年優勝)
チームに初加入した2008年から今年まで6年連続でシリーズチャンピオンを獲得できたということは、本当に素晴らしいことです。1号車をドライブし続け、タイトルを保持できたことに対してチームにお礼を言います。

ドライバーとして、またマレーシア人ドライバーらの育成役としてチームをひとつにまとめることはもちろん、マレーシアの若手選手のポテンシャルを引き出せるようなセッティングの探求、耐久レースならではの戦い方の理想形を求める一方で、つねに勝つことを意識し、努力を重ねてきました。ドライバーとしての引き出しも増やすことができたと思います。また、1号車のスタッフも一緒になって勝つために懸命の努力をしてくれたのが記憶に残ります。

スーパー耐久に留まらず、マレーシアでのメルデカ12時間耐久レース(MMER)はもちろん、ドバイ24時間レースにも参戦するという貴重な経験もさせていただきました。マレーシア本国のペトロナスの方々から歓迎を受けこともいい思い出です。このたびチームが活動休止となるのは大変残念ですが、それ以上に6年間、たくさんの経験を与えてくれたチーム代表のデイビッド・ウォン氏に改めて感謝します。

■片岡龍也
(2008〜2013年在籍/2008年シリーズチャンピオン/MMWE 2009年優勝)
BMW Z4でST-1クラス、メルセデスベンツSLS GT3でGT3クラスと常にトップ争いを演じ続けられたチームに感謝します。チームに在籍して6年間は長いようですがあっという間でした。

初年度は谷口さんとチャンピオンも獲りました。翌年からはマレーシア人ドライバー育成チームの先生役とし走りながらマレーシア人ドライバー達の成長を見届けました。また多くのレースを育成する立場で戦えたことも良い経験を積むことになりました。

まだまだ一緒に仕事をやりたい思いでいっぱいですが、このたび活動を休止することが決まったということでとても残念です。しかしながら、上記のような多くの経験を積ませてくれたチーム代表のデイビッド・ウォン氏はじめ、チームスタッフのみなさんに改めて感謝の気持ちとして「ありがとう!」と言いたいです。

■柳田真孝
(2007〜2012年在籍/2009〜2011年シリーズチャンピオン/MMER 2011&2012年優勝)
まずは、PETRONAS SYNTIUM TEAMの7年に及ぶ日本でのレース活動、大変お疲れ様でした。2007年のチーム結成時に最初に声をかけてくれた事、これまでチームに加わった全ての関係者の皆様と仕事を出来た事に誇りを持っています。

僕がこのチームで一番思い出に残っている事は、沢山のレースで勝った事ももちろんですが、多くのマシントラブルで結果が残らず苦しんだ初年度の2007年です。結果は残りませんでしたが、チーム全体が前を向き、レースで結果を出そうと1つになっていたからです。その皆で苦しんだシーズンがあったからこそ、日本、そして世界でも通用する強いチームに成長する事が出来たと思います。

また、自分自身もこのチームと一緒にレースをした事で多くの事を学び、成長することができたからこそ今の自分があると思っています。若いマレーシア人ドライバーをはじめ、多くの若いドライバーと組み、彼らが毎レース何かを吸収して成長していく姿を見られた事も強く印象に残っています。今後も彼らが更に成長し、またどこかで一緒にレース出来る事を楽しみにしています。最後になりましたが、多くのチャンスを与えてくださったデイビッド・ウォン氏に改めてお礼をいいます。

■ファリーク・ハイルマン(マレーシア)
(2001〜2013年在籍/2009&2012年シリーズチャンピオン/ATTC 2007年チャンピオン)
チーム活動休止のニュースを聞いてとても悲しい気持ちでいっぱいです。来シーズンもまたみんなとレースができると思っていたのですが、物事には始まりがあれば終わりがあるということを認めなければなりません。チームに在籍した13年間、レース活動はいつもワクワクどきどきした楽しさにあふれており、その中でチームは多くの勝利を手にしてきました。

デイビッド・ウォン氏は僕の人生そのものを変えてしまった人物です。僕が子供の頃に抱いた夢を実現させ、レーシングドライバーとして育て上げてくれました。まさしく彼は僕の“ゴッド・ファーザー”であり、僕の人生の中においてどれほど感謝しているか、言葉にする術がないほどです。モータースポーツに関わったその日から彼はいつも僕をあらゆる手段でサポートしてくれました。チームは多くの国々へと出向き、レースで勝利してきましたが、そのチームメンバーとして一番長く在籍できたことは本当に幸せです。いつも共にレースができた日々に対し、ウォン氏、そしてペトロナスの皆様に感謝します。彼らとの日々がなければ、僕は“Kampung boy”、田舎の男の子だったのですから。

■ドミニク・アン(マレーシア)
(2011〜2013年在籍/2011〜2013年シリーズチャンピオン/MMER 2011&2012年優勝)
まず、ペトロナス、そしてデイビッド・ウォン氏、そしてチームスタッフやチームメイトに対し、日本での4年間のレース活動においてキャリアを重ねるチャンスを頂き、感謝したいと思います。チームとのレース参戦はとても素晴らしいもので、3年間連続でシリーズタイトルを手にすることもできました。さらに、マレーシアでの12時間耐久レースでも2度優勝を果たすことができました。私の短いキャリアの中でのハイライトであったことは言うまでもありません。柳田真孝、谷口信輝、片岡龍也選手ら、日本のトップドライバーのみなさんからは素晴らしい教えを頂きました。彼らのアドバイスは僕のドライバーとしての成長に大変役立つものでした。

今シーズン、1号車でのレース参戦はこれまで以上にタフでスペシャルな戦いとなりました。同じスタッフ、ドライバーたちとPETRONAS SYNTIUM TEAMとしてレース活動を続けることができないのは、本当に残念です。チーム監督の鈴木哲雄氏、マネージャーの鈴木元氏、エンジニアの二クラス・トーマセン氏らにも感謝しています。

■メルビン・モー(マレーシア)
(2010、2012〜2013年在籍/2013年シリーズチャンピオン)
今シーズン、スーパー耐久でのシリーズチャンピオンが決まった一方で、来シーズン以降の活動が休止されることは本当に残念でなりません。しかしながら、チームとはともに楽しくいい時間を過ごすことができました。チームのすべての人々に改めてお礼を言います。それに増して、チームオーナーのデイビッド・ウォン氏には僕のモータースポーツ活動を支え、日本でレースをする機会を与えてくださったことに、改めて感謝しています。彼がいなければ、今、僕はこの場にいないと言っても過言ではないのですから。

■ジョノ・レスター(ニュージーランド)
(2012〜2013年在籍)
PETRONAS SYNTIUM TEAMの活動休止を聞いて、大変残念に思います。すべてのすばらしい事には必ず終わりがあるのですから仕方ないですね。チームには日本でのレース活動で多くのことを成し遂げてきました。そして、そのメンバーとしてこの2年間、関われたことは僕にとって大変名誉なことでもありました。

改めてデイビッド・ウォン氏に心から感謝の気持ちを伝えるとともに、ドライバーとしてのスキルアップの機会を与えてくれたチームにも感謝します。個人としては、今後もアジアにおいてGTドライバーとしてのキャリアを継続させ、改めて将来みんなとレースをしたいと願っています。

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