スーパーGT第6戦鈴鹿で優勝を飾ったKRAFT SC430、エスロードMOLA Zのドライバーが、決勝レースについて語った。GT500クラスで初優勝を遂げた大嶋和也は、「最後までノーミスで走り切れたのでホッとしています」と語っている。
【GT500】KRAFT SC430
石浦宏明
「予選で使ったタイヤが第1スティントでギリギリでもつかどうかというものだったので、そのタイヤをどうもたせるかということが自分としての課題でした。GT300クラスを抜いていく時のことを考えて、最初に後ろとの差を少し開けておきたかったので、タイヤをコントロールしながら走っていたのですが、それでも中盤は少し苦しくて3号車に迫られたりもしましたが、なんとかしのぐことができました。そこでしのげたことでその後の展開が楽になったのではないかと思います。そのあとは大嶋のペースも速くて、後ろとの差が開いていく展開になりました。セーフティカーが出た時には少し動揺しましたが、チームがいい判断をしてくれて、いいタイミングでピットに入れたのでかなりマージンを稼ぐことができ、それがポイントになったと思います。予選を終えた時に、なんとなくGT300でチャンピオンを獲った時の感じに似ていると感じていたのですが、今日もGT300の時と同じように役割分担ができて、ふたりともがパフォーマンスを出せた時にはこうやって結果が出せるということが改めて分かりました。これまではプレッシャーを感じていた部分もあったのですが、走りが若手ドライバーらしくないと言われていたので、これからはのびのびと暴れるレースをしたいと思います(笑)」
大嶋和也
「今回は予選でもポールが獲れて、決勝ではとにかくミスをしないように心がけて走ったのですが、最後までノーミスで走り切れたのでホッとしています。クルマの調子がとても良く、最初のスティントでタイヤが持つこともわかっていたので、後半も安心して走ることができました。最後のスティントではクールスーツが壊れてしまって、ドリンクもすぐになくなってしまったのですが、集中をとぎらせないようにするためにストレートでは毎周気合いを入れ直すために声を出していました」
【GT300】エスロードMOLA Z
星野一樹
「いくつかのシミュレーションはあったのですが、この700kmレースをどう戦うのかということ、3スティントに区切るか、4スティントに区切るかがレースが始まった段階でも決まっていなくて,そんな中、マー(柳田)が順位をどんどん上げていってくれて,それで3スティントで戦うことを決めたら、やっぱりそれがうまくハマりました。その後は展開にも恵まれて3番手まで上がれて、マーがやってくれることを信じていたら、この結果になりました。最後まであきらめなければいいことがあるということは去年身をもって知っていたので、あきらめずに見守っていました。ここに来る前にうちの親父と『また一緒に勝てたらいいね』と話をしていたので、自分だけ勝ってしまって申し訳ない気持ちもあるのですが(笑)、とにかく勝ちたいという気持ちがすごく強く、あきらめずに勝とうという気持ちがこの結果に結びついたんだと思います」
柳田真孝
「14番手からのスタートで最後の最後にトップに立つことができ,この場にいられるということが、本当に信じられないですね。最終ラップに130Rで2号車がGT500にかわされて、そのタイムロスをうまく使ってシケインのブレーキングで抜くことができました。3台のペースがあまり変わらなかったので、GT500マシンに抜かれた時にしかチャンスはないと思っていたので、それがうまくハマってラッキーでしたね。予選の結果があまり良くなかったので厳しい戦いになるとは思っていましたが、去年も一樹さんが優勝していますし、最後まであきらめなければ必ずいいことがあると思っていたので、それが良かったんじゃないかと思います。最終ラップで逆転して勝てたということがこの後の3戦にいい形でつながっていくと思いますので、この後の3戦も全開で戦っていきたいと思います」
