スーパーGT第5戦SUGOは途中雨が降る変わりやすいコンディションの中、MOTUL AUTECH GT-Rが激しいバトルを制し今季2勝目、GT始まって以来のニッサン勢のSUGO初勝利を飾ることとなった。GT300クラスはHANKOOK PORSCHEが優勝。鈴鹿に次いで2戦2勝という結果となった。

 午前中に続き暑い中でのスタートとなった第5戦。しかし、スタート前には15時から雨の予報が出るなど、快晴下でのスタートながら、各陣営に緊張感の走るグリッドとなった。迎えた14時のフォーメーションラップは、最終コーナー側に黒雲を望みながらの1周となった。

 迎えたスタートでは、ポールスタートのHASEMI TOMICA EBBRO GT-Rがトップの座を守り1コーナーへ。後方からはDUNLOP SARD SC430がジャンプアップし4番手へ浮上する。序盤は、HASEMI TOMICA EBBRO GT-R、ENEOS SC430、HIS ADVAN KONDO GT-Rの3台による先頭集団と、DUNLOP SARD SC430とMOTUL AUTECH GT-Rの4番手集団、さらにROCKSTAR童夢NSXを先頭とした6番手争いの集団が形成される。

 この6番手集団の中で、22周目にARTA NSXが最終コーナーで右リヤタイヤのパンクにより失速。ARTA NSXはピットに入りタイヤ交換を行うが、そのすぐ直後についに雨が降り始める。この中で、EPSON NSXが真っ先にピットに入りレインに交換。2番手のHIS ADVAN KONDO GT-Rもピットへ。さらに、28周終了時点で4番手を走っていたMOTUL AUTECH GT-Rもピットに向かい、本山哲からブノワ・トレルイエへ交代する。

 その後雨は強さを増し、路面は完全にフルウエット状態に。ENEOS SC430をはじめ全車がピットインし、レインタイヤに交換することとなる。ほとんどのチームがルーティンのタイミングと重なったため、ドライバー交代も済ませることとなった。

 ピットインが終わった直後はトップにENEOS SC430、2番手にARTA NSX、そして3番手にはDUNLOP SARD SC430が浮上する。4番手だったHASEMI TOMICA EBBRO GT-Rは、ウエット状況下でペースが上がらず、ポジションを落としてしまう。代わって4番手にはZENT CERUMO SC430が浮上するが、IMPULカルソニックGT-Rとのバトルでスピン! IMPULカルソニックGT-Rはペナルティをとられ、どちらも後退してしまった。

 4番手にはPETRONAS TOM'S SC430が上がるが、その頃には雨が止み、少しずつ路面が乾き始める。このコンディション下で速さを発揮したのがRAYBRIG NSX、ROCKSTAR童夢NSXのNSX勢だ。RAYBRIG NSXは一気にPETRONAS TOM'S SC430をかわし、ROCKSTAR童夢NSXもそれに続く。

 一方、トップを快走していたENEOS SC430は終盤、少しずつペースが落ちてきてしまう。だんだんと2番手MOTUL AUTECH GT-Rとの差が縮まり、66周目の1コーナーでアウトから豪快にオーバーテイク! これでMOTUL AUTECH GT-Rが首位浮上、2番手ENEOS SC430と変わる。ENEOS SC430はその後もペースが落ちたままとなってしまい、DUNLOP SARD SC430が2番手に浮上。さらに2台のNSXにもかわされ、5番手に落ちることとなってしまった。

 トップのMOTUL AUTECH GT-Rは、そのまま首位を快走し81周を走りきりチェッカー! 2勝目を飾り、日産車としてJGTC/スーパーGT始まって以来初めてSUGOで勝利を収めることに。2位はDUNLOP SARD SC430となり、平手晃平はGT500で初の表彰台を獲得した。3位は、終盤RAYBRIG NSXに一気にROCKSTAR童夢NSXが迫り、ファイナルラップにROCKSTAR童夢NSXが3位に。RAYBRIG NSXは4位でチェッカーを受けた。ENEOS SC430は5位でチェッカーを受けている。

 GT300クラスは、序盤からポールポジションのダイシン アドバン Ferrariが逃げる展開。HANKOOK PORSCHE、そしてARTA Garaiyaがそれを追う。雨が降り始め、各車タイヤ交換を行うが、ARTA Garaiyaはピット作業でARTA NSXを避けて停止したため大幅にタイムロスしてしまい、一気に13番手まで後退してしまった。

 トップのダイシン アドバン Ferrariはトップをキープしていたが、雨が止み乾き始めてきた頃から少しずつペースがにぶり始める。HANKOOK PORSCHEが急接近し、一気にこれをオーバーテイク。ジワジワと浮上したアップル・K-one・紫電、JIMGAINER ADVAN F430にもかわされてしまう。

 HANKOOK PORSCHEはこれで第2戦鈴鹿以来の参戦で2戦2勝となった。2位はアップル・K-one・紫電、3位はJIMGAINER ADVAN F430。ダイシン アドバン Ferrariは4位でフィニッシュすることとなった。

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