全日本選手権スーパーフォーミュラの第2回公式合同テストが3日、三重県の鈴鹿サーキットで行われ、アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TOM'S)が1分37秒002という素晴らしいタイムで初日のトップタイムをマークした。
2月に富士スピードウェイで行われる予定だったスーパーフォーミュラ第1回公式合同テストが大雪の影響でキャンセルとなったため、今季から導入されるSF14シャシーを全チームが使用しての最初の合同テストとなった3日からの鈴鹿テスト。朝から鈴鹿は晴天に恵まれ、かなり風が強かったものの、気温11℃、路面温度17℃というコンディションで10時30分からテストがスタートした。
序盤から各陣営がニューマシンのセットアップを開始したが、開始9分に野尻智紀(DOCOMO DANDELION)のマシンがエンジンセンサーのトラブルが発生し、ヘアピンでストップ。この日最初の赤旗が出される。野尻車はこの後も同じトラブルが発生した。
ここまで、昨年タイトルを争ったロッテラー、ロイック・デュバル(KYGNUS SUNOCO)のマシンはコースインしていなかったが、2台は赤旗再開後コースに入ると、いきなりデュバルがトップに躍り出る。さらに、それにロッテラーが続いていく展開となった。午前の前半は、このふたりに加えジョアオ-パオロ・デ・オリベイラ(TEAM IMPUL)、ジェームス・ロシター(KONDO RACING)らが続き、外国人勢が上位を占める。
午前の終盤、デュバルはニュータイヤを装着し、一気にSF13でマークされたコースレコードタイムを破る1分37秒611をマークし、このセッションをトップで終える。2番手にはオリベイラが続き、同様にニュータイヤを投入した平川亮(KYGNUS SUNOCO)が3番手につけた。
午後は気温13℃、路面温度23℃というコンディションで15時からセッション開始。午前は7番手につけていたナレイン・カーティケヤン(TEAM IMPUL)だが、開始10分でストップしてしまい、結局この後は一度もコースインできなかった。
途中、平川が立体交差付近でスピンを喫したり、小暮卓史(NAKAJIMA RACING)がヘアピンでスピンしたりで赤旗が出たことはあったものの、大きなクラッシュはなくセッションは推移。終盤には各車がニュータイヤを装着し、再びアタックが展開されていく。そんな中、この日のトップタイムをマークしたのはロッテラー。惜しくも1分36秒台に入れることはできなかったが、37秒002というタイムをマーク。デュバルが続き、中嶋一貴(PETRONAS TOM'S)が3番手でセッションを終えた。
テスト初日ですでに1分37秒台をマークしたドライバーが5人。昨年のF1日本グランプリでの予選下位タイムが1分34秒台であることを考えると、今季のスーパーフォーミュラがF1に次ぐ世界にあることは間違いなさそうだ。すでに、ロシターやビタントニオ・リウッツィ(HP REAL RACING)らF1経験ドライバーたちも「コーナリングスピードはF1以上の感覚」と語っている。