全日本選手権スーパーフォーミュラを運営する日本レースプロモーションの白井裕社長は3日、第4戦ツインリンクもてぎで開催されたメディア向けの“サタデーミーティング”で、第5戦として予定していた韓国・インジェ戦の中止について触れ、代替レースについて「検討している」と語った。
スーパーフォーミュラは今季、初めて韓国でのレースを第5戦として予定していたが、開催まで1ヶ月となった7月24日の時点で、韓国側から「電話で(白井社長)」中止が要請され、それまで多くの面で開催に向け協力してきたJRPとしては、損害が大きくなる前に中止を決定していた。
インジェ・スピーディウムについては、建設出資者であるテホン建設、ポスコ、運営出資者のKRF、金融出資者科学技術者共済会など4社が出資してサーキット運営会社を設立したものの、運営権や所有権をめぐって混乱があり、8月4日に開催されたアジアン・ル・マン第1戦も、暫定的な組織で運営されたという。
こうした状況もあり、JRPとしては来季の開催や、発生した損害に関して等、まだインジェ側の組織が固まっていないこともあり、交渉が進められない状況だという。しかし、今季は全7戦でFIA国際自動車連盟、JAF日本自動車連盟に対し申請が行われており、選手権として代替レースを開催する必要がある。
代替戦について白井社長は、「天災(による中止)ならば仕方の無いところはあるが、選手権なのできちんと代替戦を考えたいと思っている。開催数はキープしたい」と、7戦の開催に向け「まだ検討している」としながらも、開催の意向を示した。
ただ、時期等はまだ不明。最終戦は11月9日に鈴鹿サーキットで開催される予定だが、「その前に入れたいと思っている」と白井社長。
今季はWEC世界耐久選手権と日程が重なっていることもあり、現在ランキング首位のアンドレ・ロッテラー(PETRONAS TOM'S)、2位のロイック・デュバル(KYGNUS SUNOCO)は最終戦鈴鹿に参加しない予定となっている。代替戦の日程によっては、チャンピオンシップにも影響が出る可能性も否定はできない。今後のJRPの発表を待ちたいところだ。