19日、三重県の鈴鹿サーキットで、スーパーGTの公式合同テストがスタートした。酷暑の中で迎えた1日目午前はPETRONAS TOM'S SC430がトップタイムをマーク。ZENT CERUMO SC430、DENSO KOBELCO SC430が続き、SC430勢がトップ3を占めた。
8月17日〜18日に開催されるスーパーGT第5戦・第42回インターナショナル ポッカサッポロ1000kmを見据えた今回の公式テスト。GT500クラスは15台全車が参加、GT300クラスは17台が参加し、19日の午前10時に晴天の下セッションがスタートした。
序盤はピットに戻り各車が作業を行う場面も多く見られる中、今季が現行規定の最終年となるGT500車両には、多くの開発パーツが見られた。まず目を引いたのは、ホンダHSV-010 GT勢の中で唯一のミシュラン装着車であるウイダー モデューロ HSV-010。これまでのシーズンでHSV勢唯一リヤ一本出しのエキゾーストだったが、このテストではサイド2本出しに。また、これまで砲弾型の形状だったサイドミラーが、上面が平らになったエアロ形状に変化していた。
このミラーは当初ウイダー モデューロだけが装着していたが、セッション途中からRAYBRIG HSV-010も装着し比較テストを行った様子。また、ニッサンGT-R勢も、カルソニックIMPUL GT-R、MOTUL AUTECH GT-Rにセッション途中でフロントフェンダー上面後端に切り欠きが入ったような形状の新アイテムをテストするシーンが見られた。
時折オーバーランやスピンが見られたものの、大きなクラッシュはないままセッションは推移。セッション折り返し前にPETRONAS TOM'S SC430が1分52秒574をマークすると、そのタイムが午前のトップタムに。開始1時間40分にタイムアップしたZENT CERUMO SC430の1分52秒635が2番手タイム、DENSO KOBELCO SC430が3番手と、SC430勢がトップ3を占めた。
GT-R勢の最上位は、REITO MOLA GT-Rの4番手。5番手はMOTUL AUTECH GT-Rとなり、ウイダー モデューロ HSV-010が6番手だった。なお、Epson HSV-010はトラブルがあったか、アウト〜インのみでほとんど走行できていない。
17台が参加したGT300クラスは、今回井口卓人が乗り込んでいるSUBARU BRZ R&D SPORTが2分1秒248でトップタイムをマーク。ニッサンGTアカデミーの初代王者、ルーカス・オルドネスが乗り込んだS Road NDDP GT-Rが2番手となった。オルドネスはセッション終盤を担当している。
第3戦セパンのウイナーで、野尻智紀が加わったARTA CR-Z GTが3番手。既報の通りNAC攻殻機動隊ARISE DR PORSCHEの第3ドライバーに加わったマルコ・ボナノミも、アウディワークスのレーシングスーツとヘルメットに身を包みポルシェ911GT3Rをドライブした。なお、ボナノミは初日のみのドライブ予定とのことだ。