2012年5月4日
SUPER GT 第2戦・富士スピードウェイ
予選21番手から順調に順位を上げ14位フィニッシュ
2012年5月3~4日、約1.5km の直線を存分に生かした高速バトルで毎戦ドラマを生む富士スピードウェイで、2012 SUPER GT シリーズ第2戦が開催された。Team JLOC から86号車のVerity BOMEX JLOC RG-3(ランボルギーニ)でGT300 クラスに参戦する山下潤一郎(やました じゅんいちろう)と松田秀士(まつだひでし)は不運な裁定で予選21番手に沈んだ。しかし、決勝では雨と晴れが入れ替わる難しい天気の中、一時は3番手まで浮上。レース途中、大事故によるセイフティーカーランも入る荒れた展開の中で無事に14位完走を果たした。
■レース結果 予選21番手/決勝14位
■レースリポート
3日(雨)・予選日 午前に実施された公式練習は降雨に見舞われた。雨脚が強くなったり弱くなったりと不安定な状況の中、晴れが予想される翌日の決勝を見据えてセットアップを進めながらも、雨がほぼ確実視される予選に向けてタイヤ選択に勤しんだ。午後になっても雨は上がりそうで上がらないウェットコンディションのもと、上位10番グリッドを決定するスーパーラップへ進む権利を得るための15分間の予選がスタート。まずは松田がステアリングを握ってウエットタイヤを温めつつアタックのタイミングを図るが、コース上にオイルを捲いた車両があってなかなかタイムアップできない。さらには、松田の乗る86号車にオレンジボール(車両に故障があるためピットでの修復を命じるフラッグ)が競技長の裁定で掲示されたためやむなくピットイン。しかし、結果的にオレンジボールの裁定は取り下げられるという不運に遭い、予選も残り3分でコースへと戻る。ただし、残念ながら冷えてしまったタイヤではタイムアップならず、無念の21番手という結果で予選を終えた。
4日(晴れ→雨→晴れ→雨)・決勝日 午前のウォームアップでタイヤにトラブルが発生してドライバーは十分に周回できず、ドライコンディションのセッティングに不安を抱えたまま本番を迎えた。決勝では松田がスタートを担当。決勝直前になってグリッド上では雨が降り始めたものの進行に変更はなく、そのままセーフティーカー先導でレースは始まった。86号車はスタート1周目にドライタイヤからウェットタイヤへの交換をいち早く決断。この作戦が当たって一気に3番手まで浮上した。しかし、10周を過ぎると雨が止み、チームは再びドライタイヤへの交換を強いられて順位を下げた。目まぐるしく変わる天候に翻弄されつつも、17番手走行中の13周目のピットストップで松田から山下へドライバーチェンジ。途中、大事故によるセーフティーカーランを挟みながらも、ペースをつかみながら順調にスティントを消化した。41周目に再びピットストップを実施し、ドライタイヤからドライタイヤへの交換と燃料補給、そして松田へ再びバトンをつなぎ、14番手でピットアウト。残り10周あたりで再び雨が降り始める難しいコンディションの中、無事に14位でゴールした。
■山下潤一郎コメント
「土曜日は公式練習も予選も雨。ドライコンディションで走れたのは日曜日の決勝になってからだったので、当初は自分のペースをつかむのに苦労しました。とはいえ、週末の荒れた天気の中でのレースも、自分にとってはいい経験を積めたと理解しています。最終的にはペースをつかめ、自分の役割も無事に果たせました。今回はめまぐるしく変わる天気の中でのレースでしたが、ピットインのタイミングも、ピットワークも、チームとして一体感を持っていました。たしかに結果は14位でしたが、みんなが自分のパートをしっかりこなしてくれた事に感謝しています。速さはさらに改善できるはずなので、今後のレースで上位を狙います。次のセパン戦は個人的にとても好きなコースなのでさらに頑張ります」
■松田秀士コメント
「結果はともかく、チーム全員の気持ちがひとつになったレースだったと思います。レース早々から雨による予期せぬピットインとタイヤチェンジがありましたが、エンジニアは冷静に戦略を練り直してレースを壊さないように組み立て直してくれました。しかも、みんながミスなくやるべきことをしっかりとこなしたと思います。今回のような荒れたレース展開では結束が重要です。素晴らしいレースをさせていただき感謝の気持ちで一杯。しかし、それでも14位。まだまだGT3マシンの中に割って入ることは困難な状況です。性能差が大きいとはいえ、いろいろなセッティングを試し、少しでも戦闘力を上げるべく努力しようと思います。たしかにハードルは高いけれど、僕らは努力を惜しまないと心に決めています。たくさんの応援をありがとうございます。引き続きご支援をよろしくお願い致します」