1日、VLNニュルブルクリンク耐久シリーズと、ドイツのGT3シリーズであるADAC GTマスターズが開幕。多くのGT3カーが顔を揃えた。
ドイツのGTカーシリーズとして多くのエントラントを集めるふたつのシリーズは、ドイツや周辺各国のチームが参加し、ADAC GTマスターズには42台が参加する盛況ぶりとなっている。
そんな中、同時に開幕を迎えた2シリーズの両方に参戦したのが、今季BMWワークスチームとしてニュルブルクリンク24時間レースにBMW Z4 GT3で参戦するシューベルト・モータースポーツ。VLNにはワークスカラーとなった1台を投入し、BMWベテランワークスドライバートリオのヨルグ・ミューラー、ディルク・ミューラー、そしてディルク・アドルフがステアリングを握った。
低気圧に覆われ、気温が低く風雨が激しい週末となったVLN開幕戦のニュルブルクリンク。シューベルトのZ4は、他のチームと同様にタイヤチョイスに悩まされた。フロントロウでのレーススタートながら序盤はやや慎重に走行、徐々にペースアップを図った。
このVLN開幕戦には、ライバルのフェニックス・レーシングがアウディR8 LMSウルトラを投入したほか、ファルケンやマンタイ・レーシングがポルシェ997GT3Rを走らせたが、次々とトラブルでポジションを下げていくことに。そんな中、シューベルトのZ4は順調にトップをキープ。雨足が強くなりニュル特有の濃霧が発生し、レースを1時間半残した時点でレッドフラッグが振られてレース終了となったが、総合優勝を飾った。
一方、同時にオッシャースレーベンで開催されたADAC GTマスターズ開幕戦も、突風と寒さに悩まされたレースだった。こちらのZ4はクラウディア・ヒュルトゲンとドミニク・シュワガーがステアリングを握ったが、ヒュルトゲンが予選8番手からスタートを担当。接触を避けるためにヒュルトゲンはそこでポジションを落とすも、少しずつ巻き返しシュワガーと交代。その後驚異的な追い上げをしたシュワガーはオーバーテイクを繰り返し、トップを走っていたアルピナB6をとらえた。
シュワガーは一時トップに躍り出るも、アルピナB6とサイド・バイ・サイドの熱いバトルを繰り返すことに。シュワガーは惜しくも2位でチェッカーフラッグを受けた。翌日の第2レースでは11位でのゴールとなっている。
ADAC GTマスターズの優勝は、レース1がディノ・ルナルディ/マキシム・マルティン組アルピナB6、レース2がクリスチャン・エンゲルハルト/ニック・タンディ組ポルシェ997GT3Rとなっている。