関口雄飛プレスリリース
2015年11月20日

天候に翻弄された SUPER GT 最終戦 ツインリンクもてぎ。
チームの総合力で、GT500チーム唯一の全戦連続入賞達成!

 11月14~15日、栃木県、ツインリンクもてぎで開催されたSUPER GT第8戦は、LEXUS TEAM WedsSport BANDOH にとって、天候や運に翻弄され、予想外に厳しい戦いを強いられることになりました。

 水曜日の夜、チームメイトの脇阪寿一選手らと共に AUTOSPORT-WEB とニコニコ動画が企画した生放送番組にゲスト出演した関口雄飛は、その足でいち早くサーキット近くのホテルに移動しました。木曜日、金曜日と後輩のFIA-F4 ドライバーたちを指導し、体調を整えながら14日土曜日の朝を迎えました。

 天気予報は週末に向けて下り坂を伝えていましたが、案の定、サポートレースの予選が開始される頃には雨が降り出し、朝のフリー走行は完全なウェット路面となりました。最初にマシンに乗り込んだ関口雄飛は、滑りやすい路面を得意とするだけに順調に周回を重ねていきます。走り出しこそ雨量はそれほど多くなかったのですが、周回を重ねるごとにウォータースクリーンが視界を奪います。関口が2番手タイムを出した直後に、視界を遮る水煙の中から突然、遅いGT300マシンが表れ、一瞬ドキリとする場面もありましたが、瞬時の判断でそれを避け、事なきを得ました。

 関口雄飛と脇阪寿一選手は交互にマシンに乗り込み、雨用タイヤのチェックに余念がありません。タイム的には11番手に終わりましたが、セットアップに手ごたえはありました。

 午後の予選Q1、アタッカーは関口雄飛。雨が降ったり止んだりというコンディションの中、より路面コンディションがいい状況でのアタックを求めて、各車一斉に開始と同時にコースインしていきました。関口も2周目に3番手タイムをマークし、さらにタイムを刻んでいきます。しかし次第に雨足が強まり、残り6分ではタイムアップが難しい状況になっていました。結果的に8番手でQ1を突破。脇阪寿一選手にバトンをつなぐことができました。

 予選Q2では、脇阪寿一選手の頑張りで、一時は4番手に並んでいましたが、最終的には8番手、日曜日の決勝は、4列目からのスタートとなりました。

 迎えた決勝当日、天気予報では次第に回復ということでしたが、朝のウォームアップは完全なウェット路面で13番手。水量が多いときは問題ないのですが、やや乾いてくると厳しい状況になることが確認され、ウェットからドライ路面へと変化するコンディションとなった場合、かなりの苦戦が予想されました。最初からドライ路面でスタートできることを願いながら、午後の決勝スタートを待ちました。

 決勝は雨の為にタイムスケジュールが早められ、グリッドに向かう頃にはスリックタイヤでスタートできそうな状況でした。しかし、大勢のファンによるグリッドウォークを終え、スタートが近づくと、再び大粒の雨が降り始め、各車グリッド上でレインタイヤに交換。しかしフォーメイションラップが始まる頃には再び雲の切れ間から太陽が見え始めるなど、天候に翻弄されたままスタートが切られました。

 1周目にひとつポジションをアップして戻ってきた関口雄飛は、序盤7番手をキープ。しかし次第に乾いていく路面に予想通りタイヤがマッチせず、苦戦を強いられました。20周目を過ぎたあたりから上位陣は続々とピットインしてタイヤ交換をすませます。関口も24周目にピットに戻り、脇阪寿一選手にステアリングを委ねます。しかしその3周後にコース上で大きなアクシデントが発生し、セーフティカーが入りました。その入られたタイミングと場所が運悪く、実質的に周回遅れにならざるを得ない状況になってしまいました。

 レース再開後は完全なドライコンディションとなり、マシンとタイヤのパフォーマンスが完全に発揮できる状況下で、周回遅れながらトップ集団をリードする形でレースを進めた脇阪寿一選手は、このレースのファステストラップをマーク。雨さえ降らなければ優勝が狙えた悔しさを叩きつけるような、鮮烈な走りを見せてくれました。

 結果は、見事なリカバーにより10位入賞を確保し、GT500チームで唯一の全戦入賞、ポイント獲得という記録を達成しました。レース後、坂東正敬監督は、「とにかく今日はついてなかったですね。セーフティカーの入ったタイミングと場所、それ以前にウェットタイヤでライバルたちと比較した時の今後解決しなければならない課題も露呈しました。チームとして、そしてドライバーとしては、今与えられた環境の中ではミスもなく、全戦ポイント獲得という素晴らしい結果は残せたと思います。ドライ路面ではファステストラップも刻めたし、チームワークも万全でした。来年、チャンピオンを狙いにいくために、このオフは今シーズンの課題をひとつひとつ潰していく作業をみっちりやって、さらに強いチームを目指します」と締めくくりました。

 脇阪寿一選手も最終戦で自らが魅せたパフォーマンスに満足げな表情を浮かべ、「精一杯頑張ったレースでした。水の少ないウェットコンディションでは苦戦しましたが、スリックタイヤでのパフォーマンスは満足でした。自分の中で、今年一番のレースをしたつもりです。悔いの残らないレースをしようと考え、集中して走りました。この1年間の集大成のレースとして、ファステストラップもマークできましたし、全戦ポイント獲得できて攻めたレースができたと思います。1年間応援ありがとうございました」と語りました。

■関口雄飛のコメント
「今日は自分たちにとって、予想とは違った厳しいレースとなってしまいました。天候に翻弄されたことと、セーフティカーのタイミングは不運だったとしか言えないです。スタートしてからしばらくは、路面も自分たちには問題なかったのですが、すぐに乾き始めてしまい、タイヤパフォーマンスが厳しくなってしまいました。かといってピットでドライ用に交換することもできず、頑張ったのですがライバルたちとのタイム差はいかんともし難く、厳しい状況のまま僕のスティントを終えました。でもコンディションが好転したあとは、寿一さんが僕の悔しさを晴らしてくれる素晴らしいパフォーマンスを見せてくれて10位入賞。これでGT500チーム唯一の全戦ポイント獲得という結果にもつながり、大きな記録を刻むことができたと思います。2年がかりでチームが一丸となって勝利を狙える場所にたどり着いたのは間違いありません。オフの間にはすぐにテストも始まると聞いていますし、来年こそは表彰台の常連になれるよう頑張りますので、皆さん応援宜しくお願いします。そしてチーム関係者の皆さん、タイヤメーカーの皆さん、スポンサーの方々、そして応援してくださったファンの皆さん、今年1年間、本当にありがとうございました」

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