スペインのモーターレーシング連盟会長でありFIAの世界モータースポーツ評議会のメンバー、カルロス・グラシアは、FIA会長マックス・モズレーは、気が変にならない限りはジャン・トッドを後任に推すことはないだろうと述べると共に、モズレーを怒らせたFOTAに対して警告を発している。
モズレーの現在の任期が切れた後のFIA会長の候補としては、主に3人が考えられている。チームの要求に反してモズレー自身が留任するか、マクラーレンのロン・デニスあるいはフェラーリの元チームプリンシパル、ジャン・トッドが後任に就く可能性が高いと見られている。しかしデニスはモズレーと確執があり、モズレーの信任を得ることはできないと思われ、一方、トッドはフェラーリとの関係が深いために反対する声が多い。
「マックスがよほど気が変にならない限りは、ジャン・トッドを支持することはないと思う」とグラシアは、スペインのラジオ局Onda Ceroに対してコメントした。
「彼が以前どこにいたのか、誰とつながっているのか、誰もが知っていることだ」
長年モズレーを支持してきたグラシアは、FOTAとその会長ルカ・ディ・モンテゼモロが危険なゲームをして、モズレーが引退する前に彼を怒らせてしまっていると警告した。FIAとFOTAが合意に至る条件として、モズレーの引退が盛り込まれていたが、その後FOTA側の言動に気分を害したモズレーは、ディ・モンテゼモロに対して謝罪を要求、引退を撤回する可能性をほのめかしている。
「ルカ・ディ・モンテゼモロはFIAと世界評議会への敬意を失した態度を示した」とグラシア。
「私は徹底的にマックス・モズレーを支持するわけではないが、我々の機関に対する敬意というものに対しては、完全なる支持を表す」
「マックス・モズレーが再選のために立候補しても、私は驚かない。重傷を負った獣を放置するというのは最悪の行動だ。ルカがしようとしてきたのは、マックスを復活させることに他ならない」
