WRC第4戦ラリー・ポルトガルのデイ3が4月5日(日)にポルトガル南部のファロを中心に行われ、デイ2首位のセバスチャン・ローブ(シトロエンC4WRC)が最後までリードを守りきって優勝した。2位はミッコ・ヒルボネン(フォード・フォーカスRS WRC)、3位はダニエル・ソルド(シトロエンC4WRC)。4位にはプライベーター最上位となるペター・ソルベルグ(シトロエン・クサラWRC)が入った。
ラリー最終日も天候は晴れ。ラリーリーダーということで1番手スタートとなるローブは、コースの表面に堆積したダストでタイヤがグリップせず苦戦することが予想された。しかし、ローブはSS14、SS15と序盤ベストタイムを連発して2位ヒルボネンとの差を拡大。ローブが立てた土煙によってヒルボネンら後続選手たちは視界がかなり悪化し、ペースを上げることができなかったのだ。SS15を終えてヒルボネンとの差が31秒以上に広がったことでローブは勝利を確信し、その後ペースをダウン。危なげなく残る3本のSSを走りきって開幕4連勝を実現した。
得意とするグラベルラリーでローブの優勝を阻止できなかったヒルボネンは「すべてを失うよりも2位に入って8点を獲得することのほうが大事」と、冴えない表情で敗者の弁を述べた。これでヒルボネンは4戦連続2位となり、ドライバーズ選手権では1位ローブとの差がはやくも10点に広がってしまった。
ソルドに続く4位に入ったペター・ソルベルグは「マシンの戦闘力を考えれば4位は上出来」と、素直に結果を喜んだ。また、ストバートのヘニング・ソルベルグ(フォード・フォーカスRS WRC)は、前を走っていたチームメイトのマシュー・ウイルソンがコースアウトによりリタイアしたことで、弟ペターに続く総合5位の座を得た。
なお、WRCと同時開催のPWRCは地元のアルミンド・アラウージョ(三菱ランサーエボリューション)がPWRC初優勝。やはり同時開催となるJWRCでは、ミハウ・コシューツコ(スズキ・スイフトS1600)が今季初勝利を手にした。