FIA会長ジャン・トッドが中心となり、WRCとIRCの統合が模索されているようだ。しかしながらWRC委員会代表、モーリー・チャンドラーはこのプロジェクトには議論を重ねる必要があると述べている。

「ジャンが便宜上の都合から、WRCとIRCというふたつのイベントを統合できないかということに熱心なことは知っている。そしてすでに話し合いが行なわれていることも承知している」

 最近のトッドは、WRCの将来についてあれこれと考えを巡らせているようだ。その背景にあるのがIRCプロモーターである、マルチェロ・ロッティに対する評価だ。彼はユーロスポーツとともにテレビ放映で成功を収めている。

「シリーズ統合について何度も考えてきた。なぜならばふたつの強豪シリーズが成り立つほど、ラリーの体制は盤石であるとは言えないからだ。トッドはそのことについて質問はしてくるけれど、結論を急いだりはしない。待ってくれているんだ。ただ彼がラリーイベントを統合して、より大きなイベントにしたがっているのは確かだ。もしそれが実現した場合、どんな事態が引き起こされるのか、まったく想像がつかないよ」とチャンドラーは付け加えた。

 この統合案は2007年のIRC開始当初から進行しているものであり、来年の1月にはモンテカルロにおいて両シリーズ別々ながら、同時に開幕戦が行なわれるのではというウワサもある。

 一方のロッティは「話し合いの席に着く準備はできている。ただし我々としては当面の間、イベント運営は分担して行なうつもりだ」と冷静だ。

 チャンドラー自身もこのラリー代替案に対し、真っ向から否定しているというわけではない。というのも、今季IRCのうち4戦(モンテカルロ、アルゼンチン、サンレモ、キプロス)はかつてWRCを開催しており、その傾向がここ数年続いているという理由がある。それでも以下のようなコメントで締めくくっている。
「IRCはラリーにおいて重要な役割を担っている。WRCがすべてのイベントをカバーできるわけではないからね」

 現在、ナッサー・アル‐アティヤのようにWRC、IRC両シリーズに出場しているドライバーもおり、今後の決定が及ぼす影響も少なくなさそうだ。

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