WTCC世界ツーリングカー選手権の今季開幕戦は24日、イタリアのモンツァで決勝レース1/2が行われ、両レースともイバン・ミューラー(シボレー・クルーズ)が優勝を飾った。
この日のモンツァは雨に見舞われ、迎えた決勝レース1のコンディションはフルウエット。セーフティカー先導でレースのスタートが切られるが、ポールポジションからスタートしたミューラーは盤石のスタートを決め、RMLのチームメイトであるトム・チルトンをリードしていく。
そんな中、4周目にはアスカリで激しくクラッシュしたステファノ・ダステ(BMW320TC)の処理のため再びセーフティカーが導入される。ただ、首位ミューラーと2番手チルトンはその状況下でも動じることなくレースを走りきり、昨年までシボレーワークスの活動を担っていたRMLが盤石のワン・ツーを決めた。
3位には、バンブー・エンジニアリングのクルーズを駆るアレックス・マクドゥエルが入り初表彰台を獲得。前日の予選でプッシングのペナルティをとられグリッド降格の憂き目にあったガブリエル・タルキーニ(ホンダ・シビックWTCC)が中盤グループのバトルを制し、4位に入った。ホンダ・チームJASはチームメイトのティアゴ・モンテイロも追い上げを果たし、レース1で5位に入っている。ディフェンディング・チャンピオンのロバート・ハフ(セアト・レオンWTCC)は6位となった。
続くレース2も、レース1同様フルウエット。ミューラーはリバースグリッドのレース2では10番手スタートとなったが、オープニングラップで一気に4番手まで躍進。ミカエル・ニキェール(シボレー・クルーズ)をレズモでパスすると、クルバ・グランデでマルク・バッセング(セアト・レオンWTCC)をパス。スタートを決めトップに立っていたタルキーニも4周目にパスし、一気に首位に躍り出た。
ミューラーの後方では、タルキーニ、ニキェール、バッセングによる激しい2番手争いが展開されるが、これを制したニキェールがWTCC参戦を開始したばかりのニーカ・レーシングに嬉しい表彰台を持ち帰ることに。タルキーニがバッセングを制し3位となり、ホンダ移籍後初表彰台を獲得した。
「サーキットのコンディションは非常に悪かったがミスをせず、それが結果に表れた。今回が自分にとってシビックでの初戦で、初表彰台を獲得できてすごくうれしく思うよ」とタルキーニ。
「この結果は、シビックのために懸命に努力してくれた、日本とイタリアの混成チームへの私からのプレゼントだ。チーム全員、すべてのエンジニア、そしてすべてのホンダ関係者に、このすばらしい結果を捧げたいと思う」
レース1で2位となったチルトンは、バッセングに続く5位でフィニッシュ。6位はペペ・オリオラ(セアト・レオンWTCC)、7位はジェームス・ナッシュ(シボレー・クルーズ)、8位にモンテイロという結果となった。
WTCC Monza 2013 – Highlights