2014年FIA世界ツーリングカー選手権の第5戦オーストリアは25日(現地時間)、ザルツブルグリンクで決勝レース1とレース2が行われ、イバン・ミューラー(シトロエンCエリーゼWTCC)とホセ-マリア・ロペス(シトロエンCエリーゼWTCC)のシトロエン勢が連勝を飾った。
快晴のドライコンディションとなった決勝日のザルツブルグリンクは、午前10時からレース1が行われ、午後1時45分からリバースグリッド適用のレース2が行われた。
レース1では、ポールポジションからのスタートを決めたローブがトップを守る一方で、2番手スタートのセバスチャン・ローブ(シトロエンCエリーゼWTCC)は1コーナーでトム・コロネル(シボレーRMLクルーズ)にポジションを奪われ、さらにシケインの立ち上がりで一瞬ダートにタイヤを落とすと背後につけていたロペスにも先行を許してしまった。
レースはミューラーがリード。オープニングラップでコロネルを攻略したロペスが2番手に浮上し、シトロエン勢が1-2態勢で周回を重ねる展開となる。しかし8周目、2番手のロペスが1コーナーのシケインをオーバーシュートし、コロネルが2番手に上がる。ロペスはその後、再逆転を狙ってコロネルを猛追するが、最後までシボレー・クルーズの前に立つことはできず、コロネルがミューラーに続く2位でチェッカーを受けた。
続くリバースグリッドのレース2は、ガブリエル・タルキーニ(ホンダ・シビックWTCC)がポールポジションにつき、ノルベルト・ミケリス(ホンダ・シビックWTCC)が2番手、メディ・ベナーニ(ホンダ・シビックWTCC)3番手、ティアゴ・モンテイロ(ホンダ・シビックWTCC)4番手と、ホンダ勢が前2列に並んだ。
レースは、スタートで後続のミューラー、ジェームス・トンプソン(ラーダ・グランタ)、ロバート・ハフ(ラーダ・グランタ)がクラッシュしたため赤旗、20分近く中断したのちセーフティカー先導で再開する。ここでスタートを決めた4台のシビックWTCCはタルキーニ、モンテイロ、ミケリス、ベナーニのオーダーでレース序盤をリードする。
しかし、5周目に入ると5番手のロペスがチャージを開始。まずベナーニをパスして4番手に上がると、続く6周目もミケリスをパスして3番手に浮上。勢いにのったロペスは必死の抵抗をみせるモンテイロを8周目にかわすと、2度目のセーフィカーランが明けた13周目のバックストレートでタルキーニをオーバーテイクし、ついにトップに立った。
結局レースはロペスが優勝し、ドライバーズ選手権のリードを41ポイントまで拡大。2位チェッカーはタルキーニ、3位はモンテイロとなっている。