WTCC世界ツーリングカー選手権第10ラウンドは鈴鹿サーキットで決勝レース1が行われ、ポールポジションからスタートしたアラン・メニュ(シボレー・クルーズ)が優勝。シボレー勢が表彰台を独占した。
スーパー耐久のレース終了後、14時30分に切られたWTCCレース1のスタート。23台のマシンが一斉に1コーナーへとなだれ込んでいく中、トップを守ったのはポールスタートのメニュ。次いでイバン・ミューラー、ロバート・ハフとシボレー勢がガッチリとトップ3をキープ。6番手スタートのガブリエル・タルキーニ(セアト・レオンWTCC)がシボレー勢の背後に迫るも、“青い壁”を脅かすには至らなかった。
レースはメニュを先頭にシボレー3台が少しずつ後続とのギャップを離していくが、後続からレースを盛り上げたのは17番手スタートの吉本大樹(サンレッドSRレオン)。地元日本で2回目のWTCC挑戦となる吉本は、少しずつポジションを上げるとノルベルト・ミケリス(BMW320TC)、トム・ボードマン(セアト・レオンWTCC)らとバトルを展開。タイヤが苦しくなってからは少しずつポジションを下げてしまったものの、“抜けない鈴鹿”で序盤戦を大いに盛り上げた。
一方、今回がデビュー戦となるホンダ・シビックWTCCは、11番手からティアゴ・モンテイロが虎視眈々と前を見据えながらレースを戦う展開に。アレクセイ・デュデュカロ(セアト・レオンWTCC)、メヘディ・ベナーニ(BMW320TC)、トム・コロネル(BMW320TC)らが争う6番手争いの集団の後方につけ、ベナーニがデュデュカロと接触しポジションを落とすと、ポイント圏内となる10番手に浮上した。
そんな中、トップのメニュを先頭に、シボレー軍団は盤石の走りで表彰台を独占することに。同ポイントで選手権を争っていたミューラー、ハフのふたりは、ミューラーが2位に入ることでこれで一歩選手権をリードしてみせた。
シビックも「トップ10に入れれば嬉しい」とモンテイロが宣言していたとおり、10位でチェッカー。まずはWTCCでの初ポイントを獲得した。プライベーター向けのヨコハマ・トロフィーは5位でチェッカーを受けたアレックス・マクドゥエルが獲得した。吉本大樹は18位でチェッカー。加納政樹(BMW320si)は20位となっている。