ポルトガルで開催されているWTCC世界ツーリングカー選手権の第7ラウンドは29日(現地時間)、決勝のグリッドを決める公式予選が行われ、イバン・ミューラー(シボレー・クルーズ)がキャリア18回目となるポールポジションを獲得した。ホンダ勢の最上位は4番手だった。
ホンダのワークスドライバーであるティアゴ・モンテイロの地元、ポルトガルのポルトが舞台となったシリーズ第7ラウンドは、過去にF1ポルトガルGPが開催されたこともある市街地コースのボアビスタ・サーキットで灼熱のバトルが繰り広げられた。
気温32度、路面温度は主催者掲示で62度を超える過酷なコンディションのもとスタートした予選は、独走でランキング首位をひた走るミューラーがただひとり2分6秒切る好タイムでQ1をトップで通過。前戦モスクワでミューラーと勝利を分け合ったミカエル・ニキェール(シボレー・クルーズ)が2番手につけ、ホンダ・シビックWTCCを駆るガブリエル・タルキーニとプライベーターのノルベルト・ミケリスが3、4番手でQ2に進んだ。
一方、地元での活躍が期待されたモンテイロは、序盤にシビックWTCCのターボチャージャーにトラブルを抱えてしまい、修復作業でタイムをロス。その後、コースに向かったモンテイロだったが17番手につけるのが精一杯で、まさかのQ1敗退を喫してしまう。
12台によって争われたQ2では、再びミューラーが早々とトップタイムを記録。自身のQ1ベストをコンマ6秒以上も縮めた彼は、今ラウンドからマシンをシボレーにスイッチしたペペ・オリオラの赤旗クラッシュにも動じることなく、最後までタイムシートのトップをキープし、通算18回目となるポールを手に入れた。
2番手には、ミューラーにコンマ2秒差と迫ったチームメイトのトム・チルトンがつけ、ニキェールが3番手と、シボレー勢がトップ3を独占。ホンダ勢では、ワークスのタルキーニを上回ったミケリスがシビック勢の最上位となる4番手を獲得している。
なお、今回の予選では、タイミングシステムにトラブルが起き、当初タルキーニが6番手、クラッシュしたオリオラも12番手と一旦は記録されたが、その後発表された修正リザルトでは、タルキーニ5番手、オリオラ6番手となったほか、リバースグリッドのポールポジションもトム・コロネル(BMW320TC)からジェームズ・ナッシュ(シボレー・クルーズ)の手に移っている。