2009年F1第17戦アブダビGP土曜に行われた予選で、ポールポジションを獲得したマクラーレンのルイス・ハミルトンをはじめ、各ドライバーたちが、それぞれのセッションについて語った。

2009年F1第17戦アブダビGP土曜日ドライバーズコメント

1 ルイス・ハミルトン(マクラーレン) 予選1位
ポールラップはそれほどアグレッシブにいったわけじゃない。とてもスムーズに走り、どんどんよくなっていった。KERSハイブリッドとエンジンは今季ずっととても役に立ってくれ、今日ももちろんそうだったけれど、最近はシャシーが本当によくなってきて、今週末僕たちは完璧なパッケージを作り上げることができた。さらに心強いのは、これが来年に向けて開発している最中のマシンだということだ。明日優勝することができれば、完璧な形で今季を締めくくることになり、2010年への期待も高まる。エキサイティングなレースになるはずだよ。明日はマシンに乗ってやるべきことをやるだけだ。

2 ヘイキ・コバライネン(マクラーレン) 予選13位
予選は本当に悔しい結果に終わった。Q2で2速にスタックして、それでおしまいだよ。昨日もギヤボックスに小さなトラブルが出ていて、ギヤが抜ける症状があった。楽にQ3進出を果たせる力を持ったマシンを手にしているというのに悔しい。でもいい面を見るようにするよ。僕のマシンは週末を通してバランスがいいし、サーキットは素晴らしいので走っていてとても楽しい。明日のレースでは全力を尽くし、オープニングラップからファイナルラップまで戦い続けることを誓うよ。

3 ジャンカルロ・フィジケラ(フェラーリ) 予選20位
難しい戦いになることは分かっていたけれど、これよりもっとずっといい結果を期待するのは無理だったと思う。ファースト&セカンドセクターではそこそこコンペティティブだったが、ファイナルセクターではアンダーステアがひどかった。明日は厳しいだろうが、強力なペースで走れるはずだよ。いい結果を手にするためにベストを尽くす。フェラーリと戦ってきたこれまでのレースでもっといい結果を出せなかったことを残念に思っている。僕を信頼してくれたチームのためにポイントを獲得してお返しができたら素晴らしかったのに。開発プログラムをストップした影響の大きさを日増しに実感している時に、ドライブしづらいマシンに僕のドライビングスタイルを合わせるのは、楽なことではなかった。

4 キミ・ライコネン(フェラーリ) 予選11位
今日僕たちはマシンの力を最大限に引き出したけれど、Q3進出に必要なだけのパフォーマンスを発揮できなかった。昨日の時点で難しい戦いになることは分かっていたので、この結果は全く意外でもなんでもないよ。明日はベストを尽くすし、僕らは予選より決勝の方がコンペティティブだけど、それでも楽なレースにはならないだろうね。ただ、10番グリッドよりは11番グリッドの方がいい。コースのクリーンな方からスタートできるし、燃料量も自由に選べるからね。マクラーレンがかなりコンペティティブだから、僕らがコンストラクターズ選手権で3位を確保するのは楽ではないが、ポイント獲得を狙って戦い、あとは運が味方してくれることに期待しよう。

5 ロバート・クビカ(BMWザウバー) 予選7位
昨日の2回目のフリープラクティスで走行時間をロスしたのは残念だった。その結果、その時間帯のコースコンディションを経験することができなかったんだ。3回目のフリープラクティスの時とはコンディションが全く違っていた。気温が下がったことでマシンバランスに大きな影響が出た。予選で7位というのはとてもいい結果だったので、明日はポイント争いができると、前向きに考えている。

6 ニック・ハイドフェルド(BMWザウバー) 予選8位
8位という結果はよかったと思う。最後のラップでもっとタイムを縮められる可能性が少しあったのだが、マーク・ウエーバーに引っかかってしまった。いずれにしてもこのラップでもっと速く走れたという保証はないんだけどね。燃料の量を考えれば、自分のグリッドポジションには満足している。といっても、自分たちのマシンの燃料の量しか知らないけれど。ここではタイヤのもちがとてもいいみたいだから、他よりピットインを遅らせる場合にうまくいくはずだ。日没の光は昨日よりまぶしかったが、このサーキットはそれが問題になるのはたったひとつのコーナーだけで済むよう作られている。明日は僕らにとって最後のレースだ。2台とも入賞し、全員でよい結果を達成できるよう願っている。

7 フェルナンド・アロンソ(ルノー) 予選16位
Q1で敗退しなければならず、がっかりしている。当然もっと上のグリッドにつきたかったからね。チームは全力を尽くしてマシンを準備してくれたが、予選では十分な速さがなく、これ以上のタイムを出すのは無理だった。明日は僕にとってルノーでの最後のレースだ。できるだけいい結果を目指して、やれることはすべてやるよ。

8 ロメイン・グロージャン(ルノー) 予選19位
厳しい予選だった。パフォーマンスは足りなかったものの、少なくともQ2進出は果たせると期待していたのにね。僕らは全力を尽くしたけれど、悲しいことにQ1で敗退となってしまった。明日はミスせずできるだけ上の順位でフィニッシュすることが重要だ。

9 ヤルノ・トゥルーリ(トヨタ) 予選6位
暑いコンディションの中での非常に激しいバトルで、難しいセッションだった。長距離のサーキットにも関わらず、ラップタイムはとても拮抗していた。どのセッションもうまくいったので、6番手グリッドには満足している。上位集団で戦うのは楽しく、今日も良い体験だった。もちろん、より上位にいたいが、今週末はこれまで、僕たちは良い仕事をしたし、トップ6は妥当だろう。クルマは力強く、決勝に向けてとても良い手ごたえを感じているので、レースが楽しみだ。

10 小林可夢偉(トヨタ) 予選12位
ここでトップ10に入りたいと思っていたが、ドライコンディションでのF1の予選は初めてなので、まずそれに慣れる必要があった。フリー走行は3回とも順調にいったし、クルマも好調だった。簡単な予選ではなかったが、結局トップ10からわずか10分の1秒ほどの差で、ドライの中での初予選としては悪くないと思う。今週は、決勝でのペースに力点をおいてきたので、明日は大丈夫。ベストを尽くすし、ポイントを目指して頑張りたい。決勝が楽しみだ。

11 ハイミ・アルグエルスアリ(トロロッソ) 予選15位
午前中にマシントラブルで全く走れなかったことを考えれば、予選での自分のパフォーマンスはとてもよかったと思う。マシンの空力バランスに完全には満足できていなかっただけになおさらだ。誰にとっても新しいサーキットでフリープラクティス3回目の走行ができず、Q2進出は期待していなかった。自分のシーズンを振り返ってみると、Q2にまた進出できたことから、僕が進歩しているのははっきりしているが、それでもまだまだ学ぶべきことは多い。明日はいいレースでシーズンを締めくくりたいね。

12 セバスチャン・ブエミ(トロロッソ) 予選10位
Q2で7位だったから、もう少し上を狙っていた。でも僕たちの燃料量ならフレキシブルなレース戦略がとれるはずなので、満足しているよ。ここ数戦同様、マシンはとてもコンペティティブなようだから、明日はポイント獲得を現実的な目標として狙える。視界は全く問題なかったし、レースでも大丈夫だろうね。コースは、走行するたびにタイムが出やすいコンディションになっている。

14 マーク・ウエーバー(レッドブル・レーシング) 予選3位
チームにとっていい1日だった。先頭近くのグリッドからスタートできることになり、喜んでいる。明日はいい結果を出せるチャンスが高いと思う。ハミルトンのタイムには驚いたよ。マクラーレンが素晴らしい仕事をしているのは間違いない。このサーキットは彼らに合っているんだろうね。僕たちが明日ルイスに勝つためにはやるべきことが多いだろうが、全力を尽くすよ。KERSも彼らのアドバンテージになるだろうけど、それがなくてもここでの彼らのマシンはいい。それでもレースは長いから、何が起こるか分からないよ。

15 セバスチャン・ベッテル(レッドブル・レーシング) 予選2位
マークも僕も、ルイスとのギャップには驚いた。彼は今週末ずっと速くて、マクラーレンはここではとても強力みたいだね。Q1とQ2で、彼らの速さに対抗するのは難しいことは分かっていたから、今日はこれが僕らに可能な精いっぱいの結果だった。ここまでのところはとても満足している。いいレースになるはずだよ。ここではマシンは好調だ。僕らのステアリングホイールについているKERSボタンは動いていないみたいだけどね! でも僕らのレースペースはいいし、マシンはどんどんよくなっているから、明日が楽しみだ。

16 ニコ・ロズベルグ(ウイリアムズ) 予選9位
セッションはうまくいった。9位というのは今日僕たちにとって可能なベストの結果だったといっていいと思う。僕たちはこのサーキットの序盤のセクションに手こずっているが、ポイント獲得は確実に可能だし、それこそが今週末の僕たちにとって重要なことだ。明日5列目からいい戦略の下で走れば、コンストラクターズ選手権ではBMWの上のポジションを守り、ドライバーズではトゥルーリの上の7位を守ることが可能だろう。ここはいいコースだね。簡単じゃないし気温もとても高いけれど、ウイリアムズでの最後のレースになるので、この素晴らしいチームのためにベストを尽くしたい。

17 中嶋一貴(ウイリアムズ) 予選14位
Q2ではすべてをうまくまとめることができず、少しがっかりしている。でもトップ10とは少し差があったので、いずれにしても最終予選には進めなかっただろう。このコースでは常に正確さが求められ、たったひとつのミスも高くつくので、とても難しい。明日はオーバーテイクは簡単ではないと思うけれど、セクター1と2の特徴から考えて、1周目は大変なことになるかもしれないから、不可能なことは何もないと信じている。

20 エイドリアン・スーティル(フォース・インディア) 予選18位
たくさんの問題があり、とても短いセッションとなってしまった。マシンには全くグリップがなく、特にリヤがグリップしなかった。さらにオーバーステアがひどくて、マシンをコース上で走らせ続けることにも苦労した。当然がっかりしている。原因を突き止める必要があるね。これからはレースに気持ちを集中させる。まだまだ道のりは長いし、いい結果を出すために当然全力を尽くす。

21 ビタントニオ・リウッツィ(フォース・インディア) 予選17位
Q1の最初の走行にはとても満足できた。マシンのフィーリングはとてもよく、僕たちにはQ2に進出できるだけの速さがあると確信できたよ。でもその後2回目の走行のためにタイヤを換えたら、グリップがなくなるというおかしな問題が発生した。その前の走行と比べて、ものすごくグリップが低下し、ドライブしていて奇妙な感じだった。僕たちはQ2に進めるはずだったのに。問題の原因を突き止める必要がある。タイヤなのかタイヤの内圧の問題だったのか、これからチェックしなければならない。昨日は燃料をたくさん積むととてもいいパフォーマンスを発揮することができたけれど、これほど後方のグリッドからでは楽なレースにはならないだろう。ブラジルでは後方から入賞にとても近いところまで行けたけれどね。難しいレースになるだろうが、明日は10位に入ることは可能だと思う。それでもいつもと同様ポイント獲得を目指すよ。

22 ジェンソン・バトン(ブラウンGP) 予選5位
今週末はずっとマシンのフィーリングがよく、Q1とQ2はうまくいった。残念ながらQ3で燃料を積んで新しいタイヤをつけたら、ブレーキを踏むたびにひどいバイブレーションが起こるようになってしまい、ステアリングホイールが激しく振動した。ここはとてもスムーズなサーキットで、バイブレーションがあるとアンダーステアになってしまい、マシンの扱いが難しくなってしまった。今日はもっといいパフォーマンスを見せられる可能性があり、ルイスの後ろのフロントロウを狙えたはずなので残念だ。レースの前に問題を解決して、明日はいい戦いができるのを楽しみにしている。

23 ルーベンス・バリチェロ(ブラウンGP) 予選4位
今日はいい予選ができたし、4位のポジションと自分たちがやってきたことに満足している。マシンはかなりコンペティティブだけれど、ここではレッドブル勢とマクラーレン勢の方が上みたいだね。セッションごとにコースコンディションなどの環境が異なり、週末を通して正しいセッティングを成し遂げるのは難しい作業だった。夜になって気温が低くなってくるとマシンはよくなってくるように思えるので、明日はコースが僕たちに向いていることを願う。セバスチャンとの選手権2位争いはとても接戦だから、できるだけいい結果を目指して全力でいくよ。

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