2009年F1第17戦アブダビGPの初日フリープラクティスが終了し、1回目のトップ、ルイス・ハミルトンや2回目のトップ、ヘイキ・コバライネンをはじめ、各ドライバーがそれぞれの1日について語った。

2009年F1第17戦アブダビGP金曜日ドライバーズコメント

1 ルイス・ハミルトン(マクラーレン) フリー走行1=1位/2=2位
僕らはこのコースではとてもコンペティティブなようだ。ロングランはいい走りができたようだし、マシンの感触も良く、コースも素晴らしい。日中から夜にかけてのセッションはとても興味深いが、夕暮れになってきても違いが分からないんだ。このグランプリに携わっているスタッフは素晴らしい仕事をしてくれたよ。このコースはドライブするのが本当に楽しい。多くのテクニカルコーナーがあるので、ブレーキの安定性が重要だ。素晴らしいコースだし、走っていて本当に楽しい。唯一僕が気に入らないのはトンネル。でも、すごくチャレンジングだけどね。路面コンディションが常に変化しているため、明日はどうなるのか見てみなければならないね。でも、今日のスピードにはすごくいい感触を持っている。マシンは縁石を乗り越える際にもとてもいい動きをしているし、バランスの感触もとても良い。今日のマシンの状態はおそらく今シーズンで一番だろう。どんどんよくなってきたからね。ある意味では、素晴らしい1年だったと言える。後方スタートからトップ争いに加わるレースのようだった。僕らのシーズンはそんな感じだったよ。それと、チームの全員を本当に誇りに思う。シーズンを通してファンタスティックな仕事をしてくれたし、みんなのためにも高いポジションでフィニッシュしたいね。

2 ヘイキ・コバライネン(マクラーレン) フリー走行1=12位/2=1位
今日1日はすごくうまくいった。このコースに向けての事前準備をウォーキングでやってきたので、朝の走り出しからバランスがよかった。でも、最初のプラクティス走行でブレーキに問題を抱えてしまい、セッション中に解決できなかった。午後に入ってようやくブレーキの問題が解決されると、マシンの状態はかなり向上した。両方のタイヤを装着した状態でもかなりいい走りができたしね。このサーキットはすごくいいね。グリップがあってとてもスムーズだし、縁石も良い。ターン2と3は簡単にアクセル全開ではいけないが、マシンのバランスが良ければ楽しめる。ストレートではKERSがアドバンテージをもたらしてくれる。KERSを使うことで最大限のパフォーマンスを発揮できるし、0.35~0.4秒は稼げる。光に関しては問題ないよ。薄く色のついたバイザーを使っているからね。太陽が沈んだらはがせばいいんだ。

3 ジャンカルロ・フィジケラ(フェラーリ) フリー走行1=18位/2=17位
サーキットの後方に史上初のフェラーリのテーマパークを作っているので、ここはフェラーリにとってはふたつめホームグランプリのような感じになるね。コースに関しては、高速コーナーが続くファーストセクションが一番良いパートかな。長いストレートでは追い越しのチャンスがあると思う。一方でピットレーン出口はちょっと危険な感じもするが、それを変えるためにできることは何もない。2回目のセッションで気温が下がるとコースは多少滑りにくくなった。最初のセッションでは、コース上に留まるのが難しかったし、ひどいグレイニングの問題も抱えていた。マシンに新しい要素は何もないし、トライして全力を尽くし、セットアップの作業を行わなければならない。

4 キミ・ライコネン(フェラーリ) フリー走行1=15位/2=10位
マシンは走らせていて悪くはないんだが、単純に遅くてグリップが不足していた。実際にはこれはシーズン中にしょっちゅう起きていたことだけどね。なぜうまくいかないかという特定の理由はないが、何よりもF60の開発を止めてしまった僕らの選択によるものだろう。そのために他のチームに比べてパフォーマンスレベルはレースごとに低下している。他チームはまだ開発を続けているからね。ラップの序盤あたりの数コーナーくらいしか違いを作れるところがない。その後は多くのヘビーなブレーキングポイントと低速コーナーが続き、そこではターン入口では安定性が、出口ではアクセルのコントロールが重要なファクターとなってくる。太陽の光から人工照明に変わることについて? シンガポールで2回もレースをやっているから、問題にはならない。ピットレーンの出口? ガードレールの代わりにウォールがあることを除けば、レイアウトがインテルラゴスにとても良く似ているね。

5 ロバート・クビカ(BMWザウバー) フリー走行1=11位/2=20位
高速コーナーは多くなく、ほとんどが短いが、このコースはとても興味深い。最終セクターはシンガポールを思い出させるね。2回目のプラクティス中、ちょうどマシンのセットアップとタイヤの評価を始めたばかりの時に、エンジントラブルに見舞われた。コースコンディションは1周ごとに改善されているので、これは大きなロスだ。貴重な走行時間のうち、ほぼ1時間は失ってしまった。

6 ニック・ハイドフェルド(BMWザウバー) フリー走行1=5位/2=13位
このコースは僕らが求めることのできるすべてを兼ね備えている。路面の舗装は良く、コースレイアウトもとてもいいね。最初のセクターは高速コーナーが多く、セカンドセクターは長いストレートとオーバーテイクの可能性を秘めている。そしてサードセクターは狭く、風が強いが、流れがいい。マシンのセットアップとバランスにはまだ満足していない。これは特に一発のアタックラップの時の症状で、ロングランではラップタイムも次第に良くなった。夕暮れから暗くなっていく時の視界は、今日は問題にはならなかった。空気中にもっと埃が舞っても、視認性が変わらないことを願いたいね。暗くなって照明の下で走行しているときは、シンガポールよりも明るいと感じている。

7 フェルナンド・アロンソ(ルノー) フリー走行1=16位/2=16位
今日は、初めてとなるヤス・マリーナを経験し、コースを覚え、ベストなセットアップを見つけなければならなかった。異なる多くのことを試し、特に低速コーナーでのグリップとトラクションを得ることに集中して良い前進ができた。予想していたように、路面は走り始めはすごく汚れていたが、ラバーが付き出すと、コースとマシンに対して良い感触を感じ始めた。今夜分析すべき多くの情報を得られたので、明日の予選前の午前中のプラクティスで、マシンからさらなるパフォーマンスを引き出すための変更を行えるだろう。

8 ロメイン・グロージャン(ルノー) フリー走行1=20位/2=18位
このサーキットはとても良い。ふたつの異なったパートでできているような感じがするね。最初のパートは“ノーマル”なコースで、最終セクターを含んだふたつ目のパートは多くの90度コーナーがありとてもチャレンジングだ。僕はセクター1と2が特に好きだけど、一切のミスが許されない最終セクターはそうでもないね。マシンのセットアップを行うにあたって、これらのとても異なった性質を持つセクターはチャレンジしがいがある。それと、日中と夜両方の時間帯でコースを走行したので、気温の違いが今日のプログラムに大きな影響を与えていた。特にこれによって決勝の走行時がどのようになるのかわかった。今日の作業を進めて、明日がどのようになるのか楽しみだ。

9 ヤルノ・トゥルーリ(トヨタ) フリー走行1=10位/2=14位
今日1日楽しめたし、新しいコースを初めて走行することは興味深い。とても面白かったので、ここでの決勝を楽しみにしている。施設は素晴らしく、コースは非常に良く造られていて、驚いた。最初の数周はグリップが全くなく難しかったが、新しいコースでは普通のことで、時間を追うごとに状況は改善した。夕暮れ時の走行は僕にとって初めての経験で、影ができるため視界に少し影響したが、概ねシンガポールに似ていて問題ではない。全体的にマシンは競争力があり、バランスも良さそうなので、明日もさらに改善することができれば、今週末も力強い週末になるだろう。

10 小林可夢偉(トヨタ) フリー走行1=19位/2=5位
今日は順調に行き、ここのコースの初走行は面白かった。また素晴らしい施設だ。新しいサーキットを習得しなければならないのはこの2週間で2度目なので、だんだん普通のことになってきた。ブラジルGPで学んだ多くのことが、ここアブダビですでに非常に役立っている。週末が完全なドライコンディションになれば、ここのコースでのクルマとタイヤにももっと慣れることができるだろう。ブラジルでは完全なドライコンディションとは行かなかったが、アブダビではそうなると確信している。僕たちは今日、たくさんのデータを集めたので、改善点を見つけられるはず。予選までにパフォーマンスをもっと良くできると信じているし、できるだけ前方グリッドからスタートできるよう最善を尽くす。

11 ハイミ・アルグエルスアリ(トロロッソ) フリー走行1=9位/2=19位
新しいサーキットでの走行を楽しめた。特にトリッキーな場所もなかったし、バレンシアのコースを連想させたよ。午前中はコースの習得に努めるのと同時に、先週末にワールドシリーズでレースをしていたため、再びF1マシンに慣れる必要があった。最初のセッションはとてもうまくいき、午後に入ってもセッション終了間際に小さな問題が発生した以外は同様に良かった。タイヤのデグラデーションは特に問題にはならないみたいで、長くもつようだ。当然P2になるとコースはグリップが増し、暗くなって気温が低くなったこともあり、全体的にスピードがアップした。

12 セバスチャン・ブエミ(トロロッソ) フリー走行1=6位/2=6位
この新しいコースはいくつかの興味深い特徴がある。トンネルもそうだし、明るいうちにスタートしてだんだんと暗くなっていく環境もいい感じだ。今朝はちょっと難しい局面にあったが、午後になるとマシンは多くの面で改善されたので、不満足ってわけではない。最初のセッションと次のセッションではコースの状態に大きな違いがあることを認識しなければいけない。暗くなると気温が下がっていくので、どんどんスピードが上がっていくんだ。タイヤを的確に使うのはちょっと難しかった。特にオプションの方は大変だったね。でも、それを除けばマシンは悪くはない。良い予選結果にすることがとても重要になるので、これから明日に向けて何ができるかを見極めないといけない。

14 マーク・ウエーバー(レッドブル・レーシング) フリー走行1=8位/2=7位
新しいコースで実り多い初日となった。セッションの合間にエンジン交換をしたが、チームが素晴らしい作業で時間内にマシンを用意してくれた。それ以外には、金曜日にいつもやっているタイヤ評価と他のテストを行った。新しいコースではあるが、いつもと変わらない金曜日だった。コースはとてもいいね。スパではないが、バーレーンでもない。悪くないよ。P1で走った午後と、P2で走った夜では明確に違いがあった。照明が灯ると全く違った雰囲気になるが、シンガポールでこういった環境には慣れている。

15 セバスチャン・ベッテル(レッドブル・レーシング) フリー走行1=3位/2=4位
今年最後の金曜プラクティスだったわけだが、まずはルノーに感謝の言葉を言いたい。僕らがエンジン交換しないで済むと思った人は少なかったと思うけれど、何の問題もなく今回の金曜日も多くの距離を走りこむことができた。アブダビは新しいサーキットなので、新しい環境だ。明るいうちにスタートして、夜にフィニッシュすることになるし、それはとてもエキサイティングだ。当然ながら、最初は路面が出来上がっておらず、滑りやすかったが、全体的には素晴らしいコーナーもいくつかあって走っていてスリルがある。それに、ホテルの下をくぐるなんてとても特別だしね! パフォーマンスに関しては、とてもいい状態にある。どのような結果になるかは分からないが、僕らはとてもコンペティティブなようだ。もちろん、どれほどの戦闘力があるか見極める必要はあるけどね。新しいコースだったが、いつもと変わらない金曜日となったし、どちらのタイヤがベストなのかを試した。

16 ニコ・ロズベルグ(ウイリアムズ) フリー走行1=13位/2=9位
初めてのコースでの走行を楽しんだ。最初は路面が汚れていたが、2回目のセッションでは、暗い中、人工照明で走る環境と、気温が下がることでタイヤに現れる影響が興味深かった。視界に関しては2回目のセッションでも特に問題はなかったし、気温の変化は僕らにはさして大きな影響を及ぼさなかった。分からないのはタイヤの選択だ。どちらのコンパウンドが良いのか判断が難しい。セットアップについては、特にメカニカル面に関していい方向性を見つけられた。全体的に良い1日となったし、今週末にポイントを獲得できる自信がついたよ。

17 中嶋一貴(ウイリアムズ) フリー走行1=14位/2=12位
プラクティス1回目は太陽の下で走り、2回目は夜の走行となり、興味深い1日だった。コースはどんどん良くなっていき、僕らはセットアップの方向性を見つけられて、有益な1日を過ごせた。タイヤの選択がとてもトリッキーで、明日に向けてのキーファクターとなるだろう。

20 エイドリアン・スーティル(フォース・インディア) フリー走行1=7位/2=11位
バランスをよくするための作業はまだ残っているが、マシンは良く動いてくれた。ハード側のタイヤではグリップが少し不足していたが、ソフト側のコンパウンドではうまくいった。両方とも温めるのは難しかったけどね。午前中はブレーキに問題を抱え時間をロスしてしまったが、走り始めは路面自体にグリップがなかったこともあり、僕らのプログラムに大きな影響を及ぼさなかった。最初のプラクティス終盤、僕にはまだ25分も残されていたし、2回の走行でいいポジションにつけられ、2回目のプラクティスでもその調子を持続させることができた。サーキットはOKだ。でも、他のサーキットで見られる高速セクションがないのが惜しいね。2速ギヤで走行する低速コーナーが多くて、流れがないんだ。でも、路面がとても滑りやすいのでチャレンジングだし、常にオーバーステアと格闘している。照明がとてもいいこともあって、光の変化は問題にはならない。夜になったことはわかるが、視界はとても良い。太陽が沈む時間帯の走行もOK。日曜日に何か問題になるとは思わない。

21 ビタントニオ・リウッツィ(フォース・インディア) フリー走行1=17位/2=15位
ここは素晴らしい施設だ。路面は埃が多くまだ滑りやすいが、1日を通じて異なった光の状態で走行するのはとても興味深い。今日はうまく行った。僕らはとてもコンペティティブだし、特に燃料を多く搭載した状態ではマシンはとても力強い。燃料が少ないとまだ完全な状態ではないので、作業を続ける必要はあるが、正しい方向性で進んでいると思うし、今日の進歩には満足している。厳しい戦いになることは分かっているが、気温の高い状態でマシンのバランスを見つけるのは誰にとっても簡単なことではない。でも明日に向けて僕はポジティブだよ。

22 ジェンソン・バトン(ブラウンGP) フリー走行1=2位/2=3位
ヤス・マリーナ・サーキットは間違いなく興味深いコースだ。コースレイアウトを見ただけではエキサイティングなものとは分からないが、実際に走ってみるとファンタスティック! このコースはあらゆる要素を持ち合わせている。高速コーナー&低速コーナー、ポジティブ&ネガティブキャンバー、それと外側のウォールもほとんどの場所でとても近いんだ。マシンのバランスにちょっと問題があって、今夜中に問題解決に向けて作業を行う必要があるが、総じて良い初日になった。

23 ルーベンス・バリチェロ(ブラウンGP) フリー走行1=4位/2=8位
最初に、ここアブダビの新しいコースにはとても満足している。施設全体がセンセーショナルに見えるし、コース自体はとてもチャレンジング。ドライブをさらに楽しくさせてくれるんだ。2回のセッションともマシンは良い感触だったし、1日を通じていくつかの改善を行うことができた。マシンのバランスにはとても満足しているし、明日が楽しみだよ。

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