カナダ・トロントの市街地で行われているIZODインディカー・シリーズ第10戦。7日に行われた予選では、ダリオ・フランキッティ(チップ・ガナッシ)が3戦連続となるポールポジションを獲得した。佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン)は、第2セグメント終盤でコースオフ。トップ6に残れず予選11番手から決勝に挑む。

 ホンダ・インディ・トロントの予選は快晴の下、完全ドライ・コンディションで行われた。2回のプラクティスが行われた金曜日は好天だったが、予選直前のプラクティス3は直前に降った雨によって路面の濡れた状態でスタート。セッション終了前には完全ドライコンディションになったが、多くのチームが予選に向けてのファイン・チューニングを十分に行えないままセッションを終えていた。

 トロントの全長1.755マイルのコースは、バンピーな上にグリップが低いことで有名だ。ドライビングが大変難しいコースとして知られている。それだけにポール獲得はドライバーにとっては大きな勲章となる。今年の予選では、フランキッティがトップタイムをマークした。

 予選ファイナルへと駒を進めた6人は、ジャスティン・ウィルソン(デイル・コイン)、スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)、ウィル・パワー(チーム・ペンスキー)、セバスチャン・ブルデー(ドラゴン・レーシング)、アレックス・タグリアーニ(ブライアン・ハータ・オートスポーツ)、そしてフランキッティだった。

 彼らは10分間という短い時間の中でポールポジションをかけた戦いを繰り広げた。計測時間終了2分前にウィルソンが59秒4506でトップに立つ。それを残り1分でパワーが59秒3757を出し逆転。プラクティス3回では今ひとつマシンの仕上げ切れずにいたパワーが2年連続ポールを獲得するのか? そう思われたが、チェッカーフラッグが振られた後に歓声が上がった。

 最後のラップでフランキッティが59秒3510を叩き出し、パワーの手からポールを奪い取ったのだ。ミルウォーキー、アイオワに続く3戦連続のポール獲得は、今シーズン3個目、キャリア29個目、そして、トロントでの4個目のポール獲得だ。明日、フランキッティはトロントでの4勝目獲得を目指す。

 予選2番手はパワー、3番手はウィルソン、4番手はブルデー、5番手はディクソン、6番手タグリアーニという結果となった。シーズン10戦目の今回、ポールポジションはシボレーとホンダが5個ずつで互角となった。シボレーの5連続ポールで始まったが、第6戦からはホンダが5戦連続でポールを獲得し続けているのだ。優勝数では、シボレーが開幕4連勝と、最近の2連勝で合計6勝しており、ホンダの3勝を大きく引き離している。

 ポールポジション獲得したフランキッティは、「今週末は走り出しからマシンがとても速い。チームメイトのディクソンともども安定した速さになっている。予選はタイム差が非常に小さい戦いとなっていたけれど、僕らはポールポジションを獲得することができた。とても嬉しいよ。タイヤのパフォーマンスをフルに引き出し、良いリズムで走れていたからね。最終ラップでのポール獲得だった。とても厳しい戦いの末に勝ち取ったポールだ。インディーカーで初ポールはトロントだった。もう15年も前の1997年のことだよ。明日のレースもとてもエキサイティングなものになるはず。集まってくれるファンの前で良いレースをお見せするよ」と語っていた。

 僅か0.0247秒差でポールを逃したパワーは、「あれ以上のタイムは自分には無理だった。2位になれてハッピーだ」と語った。「予選は第1セグメント、第2セグメントともに通過をギリギリで果たした。自分たちは1周しか良いラップタイムを出せなかった。マシンが本当に良い状態ではない中、望める最高のラップを完成させることができたと思う」と語った。

 佐藤琢磨は、予選11番手だった。金曜日のプラクティスでは2セッションとも10番時計。過去2年は苦戦を強いられて来たトロントだが、レイホールのマシンでは最初のプラクティスからアグレッシブに走ることができていた。予選日のプラクティス3ではウエット・タイヤ装着時にトップに君臨してみせた。しかし、コースが乾き始めてからはセットアップを路面にマッチさせ切れず、最後にスピードアップをしたものの結果は22番手と良くはかった。

 それでも、3回のプラクティスで豊富なデータを収集。ソフトコンパウンドのタイヤを使う予選に向け、琢磨陣営はマシンセッティングを良いものとしてきた。予選第1セグメントは強敵の少ない第1グループで走ったこともあり、悠々と第2セグメントへ進出。今季初のファイアストン・ファスト6入りが期待されたが、予選結果は11番手となった。

 第2セグメントでの琢磨は、5番手につけていたセッション終盤にターン1でコースオフ。コースに戻る際にパワーの走りを妨害したとの判定をされ、ベスト2周を剥奪された。なお、予選6番手のタグリアーニ、予選9番手のジェイムズ・ヒンチクリフ(アンドレッティ・オートスポーツ)が予定外のエンジン交換を行い10グリッド降格となるため、琢磨の明日のスターティンググリッドは9番手となる予定だ。

「予選ではペナルティを受け、ベスト2ラップが剥奪に。ちょっと厳しい裁定だったと思う。自分には誰の邪魔をするつもりもなかった。それは当然のこと。でも、ターン1でアウトへ出てしまい、そこからコースインする際にウィル・パワーのアタックを妨害するかたちになってしまった。コースマーシャルの指示通りにコースに戻ったんだけれど、タイヤかすを拾ってしまっていたために思うようにマシンが加速しなかった。僕らの予選でのマシンは、完璧ではなかったけれど良いものにはなっていたと思う。明日、さらにマシンを良くして決勝に臨みたい」と琢磨は語った。

 ここまでの戦いぶりを見る限り、フランキッティ、そしてガナッシ勢が優位にある。ディクソンは予選5番手と今ひとつの結果に終わったが、レースでの彼は強いだろう。パワーを筆頭とするペンスキー勢の巻き返しはなるのか? 現在2連勝中で、トロントでは過去3年連続で表彰台に上っているライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポーツ)の走りはどうか? 決勝は明日、現地午後1時にスタートする。

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