マクラーレンのチームプリンシパル、マーティン・ウィットマーシュは、モナコでジェンソン・バトンが早々にリタイアしたことに、ミスを犯したメカニックを含め、チーム全員がショックを受けていると語った。

 バトンのマシンは、ラジエターインレットの上にクーリングカバーが置き去りにされたことで、空気が入ってこなくなり、エンジンがブロー、バトンはわずか3周目にマシンをとめた。
 レース開始早々にウイリアムズのニコ・ヒュルケンベルグがクラッシュ、セーフティカーが出動した。低速で走行するうちにMP4-25はオーバーヒートを起こし始め、ポイントリーダーだったバトンはレースを諦めざるをえなくなった。

「チーム全員にとって残念な出来事であり、担当者にとってはショックなことだったと思う」とウィットマーシュはSPEEDTV.comにコメントしている。
「こういったことが起こり得るのは分かっているが、実際に起こったときにそれを受け入れるのは難しい。うちのようなチームに所属し、ベストを尽くそうとしているときに、ミスを犯し、それがこのような結果につながれば、チーム全員がショックを受ける」
「あれはトランスポーターかガレージで使用するものだ。水を使ったクーリングカバーで、それを置き忘れてしまった。マシンは空気が流れない状態でグリッドに向かい、温度が上がってしまった。後からやれることはやるが、リカバーはできない。(モナコのような)サーキットで、セーフティカーが出てしまうと、もうリカバーすることはできない」
「マシンにはファンはついていないから、エアフローに頼っており、それがなくなれば、長くはもたない。F1のエンジンは200kWの熱エネルギーを発生し、もしそれに対する対策がとれなくなれば、残念だがあっという間に終わってしまう。何が壊れるか分からないが、我々の場合は温度が上がってしまい、その時点でどうしようもなくなってしまった」
「当然、温度は常にチェックしているし、あのようなレースではそれは特に重要なことだ。エンジンカバーの下の他のパーツも非常に高温になっていただろうが、それよりもエンジンのトラブルが致命的だった」

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