アイオワ・スピードウェイで開催されているIZODインディカー・シリーズ第9戦。波乱の展開となった決勝レースを、ライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポーツ)が制し、2連勝を飾った。セッティングに苦しみ下位からスタートした佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン)は、決勝でもスピードを欠いたが粘りの走行で12位完走を果たした。

 シリーズ最小のオーバルコース、全長0.894マイルのアイオワ・スピードウェイで開催されたナイトレースは、午後9時の予定が、降雨によって9時50分のスタートとなった。グリーンフラッグ前のパレードラップ中にポールポジションのダリオ・フランキッティ(チップ・ガナッシ・レーシング)がエンジン・ブローで戦線離脱。レースはエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)のリードで始まった。

 彼にアタックしたのは、ミルウォーキーでの3位入賞でランキング2位につけているジェイムズ・ヒンチクリフ(アンドレッティ・オートスポーツ)だった。さらにマルコ・アンドレッティ、ライアン・ハンター-レイ、ライアン・ブリスコらがトップグループを形勢。優勝争いはアンドレッティ・オートスポーツ対チーム・ペンスキーという様相となった。

 ところが、レース終盤になってトップに躍り出たのはスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)だった。上位陣と微妙に異なるピットタイミングが的中。ブリスコとジョセフ・ニューガーデン(サラ・フィッシャー・ハートマン・レーシング)が絡んだアクシデントでフルコース・コーションが出されていた182周目、他のドライバーたちがピットに向かう中、コース上に残ってトップに立ったのだ。さらにトップを争っていたヒンチクリフは197周目のリスタートでクラッシュ、リタイアした。

 レース前半に一度もトップ争いに加わっていなかったディクソンだったが、トップに立つとライバル勢を驚かせるスピードを披露。優勝に向かってラップを重ねていった。ところが、その彼が急に減速したのだ。バックマーカーのジェイムズ・ジェイクス(デイル・コイン)が彼の進路を妨げたためだった。

 アクセルを戻したディクソンの横をハンター-レイがパスし、アンドレッティがチームメイトに続いて抜いていった。一瞬のスロットル・オフでディクソンはふたつのポジションダウンを喫し、さらにはゴール前2周でトニー・カナーン(KVRT)にもオーバーテイクを許した。そして、その直後にキャサリン・レッグ(ドラゴン・レーシング)がクラッシュしたため、レースはイエローのままゴールを迎えた。

 優勝はハンター-レイ、2位はアンドレッティと、アンドレッティ・オートスポーツが1-2フィニッシュ。3位はカナーンのものとなった。カナーンはミルウォーキーから2戦連続の表彰台だ。

 連勝を飾ったハンター-レイは、「昨日の予選レースではマシンが今ひとつだった。トライしたセッティングが外れだった。しかし、そのセッティングが間違いだという発見はできた。昨日それをトライしたからこそ、今日僕らは最高のマシンを手に入れることができた」

「ダウンフォースの少ないマシンでのショートオーバルは本当にドライビングが難しく、しかし同時に楽しいレースとなっている」と彼はコメントした。

 2位となり、アイオワ2連勝を逃したアンドレッティは、「勝てなかったのは悔しいが、チームが上り調子なので、今後の戦いに期待したい」と語った。

 そして、3位のカナーンは、「ドアをノックし続けている。それももう随分と長い気がするが、きっといつの日か勝てるはずだ」と語った。彼はKVに勝利をもたらすべく奮闘を続けているのだ。

 5位はルーキーのサイモン・ペジナウ(シュミット・ハミルトン・オートスポーツ)。25番グリッドからのスタートでトップ5にまで上り詰め、自身4回目のトップ5フィニッシュを成し遂げた。

 カストロネベスは6位だった。ミルウォーキーに続き、ペンスキーとガナッシのドライバーがいない表彰式となった。レース直前にインディカーのテクニカル・チームが決定したダウンフォースを減らすレギュレーションは、アイオワでのバトルをエキサイティングなものにしていた。このマシンのセッティング、そしてドライビングが難しいことは、ポイントリーダーのウィル・パワー(チーム・ペンスキー)がコントロールを失ってクラッシュしたのを見ても明かだ。今晩のレースでは、クラッシュによるイエローが5回も出されている。

 佐藤琢磨は12位でゴールした。23番グリッドからのスタートで、今日はしぶとい戦いぶりを発揮する事に強い意識が置かれていた。スポッターはボビー・レイホールが務めた。最後尾近いグリッドからのスタートでは慎重に走りつつ、周回後れに陥らないことが肝心。しかし、56周目にその時点のトップだったヒンチクリフにパスを許した。

 ピットタイミングでリードラップに復活するチャンスを待ったが、それが訪れないままレースは終盤へ。苦しいハンドリングからスピードが伸び切らないマシンを何とかコントロール。最後は上位陣のポジション争いを妨害しないようペースダウンしたため、3周後れの12位でのゴールとなった。

「厳しいレースでしたね。自分たちとしては、今日のレースに向けてもマシンを向上させることができていましたが、まだスピードが足りなかったし、マシンのスタビリティも無かった」と琢磨は語った。

本日のレースクイーン

桃里れあももさとれあ
2026年 / オートサロン
AUTOWAY
  • auto sport ch by autosport web

    FORMATION LAP Produced by autosport

    トランポドライバーの超絶技【最難関は最初にやってくる】FORMATION LAP Produced by auto sport

  • auto sport

    auto sport 2026年3月号 No.1617

    [特集│技術系SGT関係者 覆面座談会]
    タイヤワンメイク時代の
    スーパーGTを考える

  • asweb shop

    STANLEY TEAM KUNIMITSUグッズに御朱印帳が登場!
    細かい繊細な織りで表現された豪華な仕上げ

    3,000円