現状のテスト規制の下ならば、F1年間20戦開催も可能だろうとバーニー・エクレストンは改めてその考えを示した。これまでも現状の17〜18戦から増やしたいとしてきたエクレストンだが、チームからはコスト含む参戦への負荷が大きすぎると反対を受けていた。しかし、新規開催希望地がたくさん名乗りを挙げているのを追い風に、これまで以上に年間20戦開催は可能だろうと自信を持っているという。
FOMの代表であるエクレストンはテストを最小限にし、時間と金銭的負担を減らしたいとしている。その上でチームにマシン開発と新たな才能を発掘する機会をもたらす考えを提案する。
「常々いっているが(年間20レースは)可能だ。そして今はさらに多くの人がその考えに賛成をしているだろう。誰もテストなんか必要としていない。私の考えだが、テストは金がかかるだけ、レースは金が転がり込んでくる。
彼らには月曜日、全員が揃っているレースのあとにテストをしてもらう。そうすればわざわざ宿泊の手配をしなくてよいし、ロジスティクス面での苦労も減るわけだ」
BMWザウバーで最後のレースを戦った、ニック・ハイドフェルドは、このエクレストンの考えはF1が選手権として生き長らえる方法だと賛成票を投じる。
「自分が思うにはF1の将来は、どこにお金があるかによるのではないかと思う。とは言え、アブダビのような新規サーキットとともに歴史のあるオールドトラックとのバランスが重要だね。F1は世界選手権だから、いろんな国を訪れ、いろんな文化に触れることは非常によいことだし、今はテストが非常に限られているので、20戦あったとしてもそれほど気にはならないと思う」
エクレストンは、来季に韓国、2011年にはインドとロシアが開催国として加わるように、新規開催地を増やしていきたい考えだ。
「(ヤス・マリーナの素晴らしさに)すっかりやられた。おそらくほとんどの人が同じ感想を持っているのだろう。4月にここに来たときは多くの部分が未完成だった。だが、秋にはレースができると信じていた。そしてこの通りだ。最初の状態から考えるとミラクルだとしか言い様がない。
我々は人々がゴールを目指して精いっぱい努力をする国々を回っている。それだけだ。よく、私は、モータリゼーションが未発達もしくはまったくないところでF1をやりたがると非難されるが、それらの国ではどんなことが起こるかをこうして目の当たりにすれば当然のことだと思うのだが」
