2009年、マシンの競争力の低さと相次ぐミスによって低迷しているフェラーリのチームプリンシパル、ステファノ・ドメニカリは、自分が問題であるとは思わないが、もしそうであれば今のポジションを退くとコメントした。

 2007年末にジャン・トッドが去った後にチームを引き継いだドメニカリは、今年悲惨なシーズンを送っており、フェラーリは5戦終了時点で獲得ポイントはわずか6点、ランキングでは7位に沈んでいる。
 原因は競争力、信頼性ともに低いマシンに加え、戦略上の判断ミスで、後者は大きな批判を集めている。マレーシアではフェリペ・マッサがQ1で脱落、スペインでは同じミスでキミ・ライコネンもQ1で姿を消した。
 ドメニカリに対するプレッシャーが高まる中、スペインGP決勝終盤にマッサの燃料が足りなくなり、セバスチャン・ベッテルとフェルナンド・アロンソに相次いで抜かれるという事態が起こり、ルノーF1のマネージングディレクター、フラビオ・ブリアトーレはスペインのAS紙に対し、「フェラーリのトップでなくてよかった!」とジョークを飛ばしている。

 ドメニカリは今のフェラーリを復活させるための指揮をとるべき人間は自分であると確信しているものの、非難の矢面に立たされているのも自覚している。
「自分が問題なのだとは思わない」とドメニカリはドイツの放送局RTLにコメントしている。
「だがもし必要なら今のポジションを降りるよ」

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