メルセデスベンツは、来季シーズンに向けてDTMドイツツーリングカー選手権の参戦台数をふたたび8台に拡大するべきか、シーズン終了まで判断を待つと、メルセデスベンツ・モータースポーツ代表のトト・ウォルフは語っている。
昨年、メーカー代表がノルベルト・ハウグからトト・ウォルフに変更となった後、メルセデスベンツは8台から6台に参戦台数を縮小。一方、ライバルのアウディは8台をキープし、BMWは復帰初年度の6台から、今季は8台に拡大していた。
来季に向けたメルセデスベンツの参戦台数について、ウォルフは「私の哲学として、すべての車両をコンペティティブに保つことが今年目指したことだった。去年8台いたが、今年の6台で、8台で成し遂げられなかったことを達成しているよ」と語っている。
「また、8台で参戦する財源はあるが、リソースという面で分散してしまう。ドライバーのパフォーマンスが損なわれる恐れがあるだろう。我々は今、素晴らしいチームスピリットはあるが、これらのレベルを保つことができるなら、8台に拡大するだろう。ただ、この決定はシーズン終了まで待たなければならない」
今季メルセデス勢はゲイリー・パフェットとロバート・ウィケンスが勝利を飾り、いまだ勝利はないものの、クリスチャン・ビエトリスがランキング2位につけている。しかし、昨年の同じ時点ではメルセデスは3勝を挙げており、ポイントでも今年は2位だが、昨年はリードしていた。
ただ、この状況についてウォルフはF3からステップアップしたパスカル・ウェーレインとダニエル・ジュンカデラが現在急速に成長を遂げており、将来に向けては楽観視しているという。
「私は短期的な利益よりも、長期的に多くを得られる方を優先する。我々のF3ドライバーたちは素晴らしい仕事をしてくれているよ。とは言え、20歳そこらのドライバーたちとしかサインしないかと言えばそうではない。F1ドライバーやライバルのマニュファクチャラーのドライバーを見ていない訳ではないよ」とウォルフ。
そんな中、メルセデスベンツは来季に向けて、アウディ陣営からエドアルド・モルタラを獲得するのではないかという噂が上がっているが、これについてウォルフは否定した。
「彼とはなんの話もしていない。もちろん、彼はDTMにおいて素晴らしいドライバーのひとりだ。それは皆が気付いている。ただ、来季に向けて話をすることはまだ早すぎる」