メルセデスは、規則違反の可能性が疑われているタイヤテストに関し、タイヤの詳細を知らされないままテストを行ったと主張しているが、ニコ・ロズベルグは、詳細を把握した上でテストをしていたと認めた。

 スペインGP後、メルセデスは2013年型マシンで1000kmにおよぶピレリタイヤテストを行った。これがモナコで明らかになり、今季型でのテストは規則違反であるとして、レッドブルとフェラーリから抗議が提出され、FIAが調査を開始した。
 FIAは5日、メルセデスのテストは規則違反の可能性があるとしてこの問題をFIA国際法廷に委ねることを発表した。

 この“秘密テスト”が問題になった際、メルセデスはそのテストがチームにとって有利に働くとの推測を否定し、自分たちはタイヤについての情報がないまま走っていたと主張していた。

「テストはピレリが望んだことだ。何をするかは彼らが決めた」とチームプリンシパルのロス・ブラウンは述べている。
「カナダで新しいタイヤが導入されることは分かっている。だが彼らがテストした中でどのタイヤがカナダに持ち込まれるのか、我々は知らない。タイヤの詳細は知らされなかったのだから、我々が知ることは不可能だ。タイヤは『コードA』『コードB』としか記されていなかった」

 しかしカナダGPを前に、ロズベルグがタイヤの詳細を知った上で走っていたと述べたと、Sky Sports F1が伝えた。

 どのタイヤを履いてテストしていたか知っていたかと聞かれたロズベルグは、「もちろん、彼らの考えも、彼らが何をテストしていたかも、僕は知っていた」と答えた。
「彼らに対して状況を正確に指摘するには、それを把握する必要があったからね」

 一方ロズベルグは、カナダGPの木曜記者会見で、問題のテストではなぜふたりのレースドライバーがドライバーを特定できないヘルメットを被って走っていたのかという質問に対して、「それについてはコメントしたくない。申し訳ない」と答えた。

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