マクラーレンの元F1チームプリンシパル、ロン・デニスが、マクラーレン・オートモティブ社が手がける新たなスーパーカー、MP4-12Cの発表会を行った後、F1は今も自分の人生の一部であるが、今はもっと大きなチャレンジであるスポーツカー部門のプロジェクトに集中していると語った。

 マクラーレンは昨年4月、マクラーレン・オートモティブ社を設立すること、またデニスがマクラーレンF1チームにおける役職から完全に退くことを発表した。マクラーレン・グループは以前からスポーツカービジネスに取り組んできたが、新たなスーパーカーMP4-12Cのプロジェクトのためにマクラーレン・オートモティブ社を独立させて設立、デニスがCEOとしてそのプロジェクトを率いることとなった。

 昨年のオーストラリアGPでルイス・ハミルトンとチームマネージャーのデイブ・ライアンが偽証を行い、マクラーレンが厳罰に処される可能性が出たため、当時のFIA会長マックス・モズレーと犬猿の仲だったデニスがチームを守るために、長年率いてきたF1チームから身を引いたものと見られているが、今デニスは、F1の世界から引退したことに悔いはないと語っている。

「F1は私の人生の一部であり、それは変わらない。だが今私はより大きなチャレンジに取り掛かっている」というデニスのコメントが、ITV-F1コメンテーターのジェイムズ・アレンのブログに記されている。

 マクラーレンMP4-12Cの発表会には、開幕戦バーレーンGPを終えたばかりのジェンソン・バトンとルイス・ハミルトンが駆けつけ、マシンを披露した。
 昨年、マクラーレンとメルセデスは提携関係を縮小することが発表されたが、マクラーレンがエンジンを含めすべてのデザインを自社で行い、スーパーカーを製造するというプロジェクトを、メルセデスが快く思わなかったのではないかとの推測もなされている。MP4-12CはメルセデスのSLS(現在ミハエル・シューマッハーがCMに出演)と完全に競合するモデルとなるからだ。

 マクラーレン製の3.8リッター・V8ツインターボエンジン、シームレスシフトギヤボックスを搭載したこの2シーター・ミッドシップカーは、カーボンファイバーコンポジットシャシーを一番の特徴としている。デニスは、価格15万ポンドのMP4-12Cを年間4,000台販売することを目指している。

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